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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
ダルビッシュ有「投げないならお金は受け取れない」アメリカ人には分からない“これぞ侍”仕事の流儀「自分の報酬を強化資金に」どデカいチーム愛
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byGetty Images
posted2026/02/15 06:01
ダルビッシュの“侍のような心意気”は契約社会のアメリカでは理解されづらい?
異例の「契約破棄」希望には、何よりダルビッシュの仕事哲学がある。
投手としてチームに貢献できないのにお金をもらいたくない。それが素直な思いなのだろう。似たケースが、過去にあった。一昨年、家庭の事情として約1カ月半、戦線を離脱した。当初、プレラーGMは離脱期間でも報酬を得られる「60日間の負傷者リスト(IL)」入りを打診。実際、左股関節や右肘の炎症でIL入りしていた時期と重なる。しかし、ダルビッシュは無報酬で球団施設も使えない「制限リスト」入りを志願。この間、ダルビッシュは“給料放棄”だったため、6億円あまりが浮いた計算になる。
右肘回復は順調…復活への道は
当時もシーズン中の復帰は、不透明だった。だから、チームの勝利やポストシーズンに貢献できない以上、お金はもらえない、という意向もあったはず。チーム最年長のダルビッシュの存在は精神的支柱として、そして若手投手陣にデータ解析や打者への投球戦略を助言する役割で貢献できれば、報酬を得る“資格”はある。しかし、それは先発投手としてローテーションを守ってこそ成立する、という前提があるのではないだろうか。
契約破棄の申し出は、引退の意思ではない。リハビリが進み、チームのために投げたいと心から思い、投げられる状態になればマウンドに戻る。幸い、ここまで右肘の状態は順調に回復が進んでいる。コンディションが整い、闘志が湧き上がれば背番号11はメジャーに帰ってくるはずだ。〈前編も公開中です〉

