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銅メダルに高木美帆「このままでは終わらせない」北京五輪と違う“強い言葉”に秘めた変化「これまでセーブしていた」覚悟明言で“本命”種目へ
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2026/02/11 11:07
ミラノ五輪での高木美帆の初戦、1000mは銅メダル。日本女子史上最多8個目のメダル獲得となったが、本人は悔しさを口にした
表彰台で悔しさが……
「レースが終わった直後は完敗だという気持ちがあって、他の選手を称える気持ちと、今季は苦しいシーズンを過ごしていたので、ここまで来られたという安堵感も少なからずあった。ただ、表彰台に上って自分のメダルの色を見た時に、銅メダルなんだと感じてすごく悔しさがこみ上げてきた」
それが素直な感情だった。
「ゴールした直後より、もう何か悔しさっていうのが湧き上がってきて。ちょっと不思議な時間差がありましたね」
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そんな風に表現し、このように続けた。
「このままでは終わらせないという決意がある。幸い私にはまだたくさんレースがあるし、自分のスケーティングが少しずつ良くなっているって感覚はミラノに入ってきてからもある。まだまだ行けると強く信じて進んでいきたい」
それは北京五輪までの高木と比べて格段に強い言葉だった。
北京五輪からの変化とは
2つの金メダルを含む計7個のメダルを手にした高木が、ナショナルチームを離れ、恩師のヨハン・デビットコーチとともに、選手1人、コーチ1人のマンツーマン体制で再スタートを切ったのは22年春だった。23年にはチームパシュートの仲間でもある佐藤綾乃や男子選手を迎え入れて「チームGOLD」を結成。高木の言葉が強くなっていったのはこの頃からだった。
「何があったとしても、自分が目指すものは『過去の自分よりも速くありたい』ということ」
思いを貫くことを言葉で示した。そして、ミラノ・コルティナ五輪に向けては、「世界記録を持ち、W杯で勝ち、自分の中で守りたいものを強く持っている1500m」(高木)の金メダル獲得を最大の目標に据え、真正面から向き合うことを公言した。
高木は、18年平昌五輪で既に金銀銅メダルを獲得しながらも、その後の4年間は目の前にあるレースをひとつひとつ勝っていくというスタンスだった。


