- #1
- #2
オリンピックPRESSBACK NUMBER
銅メダルに高木美帆「このままでは終わらせない」北京五輪と違う“強い言葉”に秘めた変化「これまでセーブしていた」覚悟明言で“本命”種目へ
posted2026/02/11 11:07
ミラノ五輪での高木美帆の初戦、1000mは銅メダル。日本女子史上最多8個目のメダル獲得となったが、本人は悔しさを口にした
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Asami Enomoto/JMPA
エモーショナルに大きく息を吐く金メダリストの横で、日本のエースは悔しさを噛みしめていた。
ミラノ・コルティナ五輪4日目の2月9日(日本時間10日)、スピードスケート女子1000mが行われ、高木美帆(31、TOKIOインカラミ)が1分13秒95で銅メダルを獲得した。日本女子最多の通算7個のメダルを手にする高木は、今大会最初の種目で自身の記録を8に伸ばした。
レースは火花が散るような白熱した展開だった。スタンドの90%以上がオレンジ色のオランダ応援団で埋め尽くされたミラノ・アイスパーク。その後押しを受けてまずは13組に出たフェムケ・コク(オランダ)が、22年北京五輪で高木が出した五輪記録を塗り替える1分12秒59で首位に立ち、会場を騒然とさせる。
北京五輪金と銀の激突
ADVERTISEMENT
そして、最終15組に出たのは北京五輪金メダルの高木と、北京五輪銀メダルのユッタ・レールダム(オランダ)。胸を叩いて気合を入れるレールダム、サングラスの奥に感情を秘めるクールな高木という対照的な2人が号砲とともに勢いよく飛び出していくと、会場のボルテージはさらに上がった。
インスタートの高木は最初の200mを全体で2番目の17秒61で通過。スプリンター並みの攻めたスタートだ。
「1000mはレースプランを持たず、ただ行くだけ。タイム設定もしていない。余力を残してとか、どこから加速してとかではなく、自分が出せる最大限のスピードに乗って最後まで行くという感じだった」
200mから600mも抑えることなく26秒96の好ラップ。しかし、レールダムの執念はすごかった。この周回で高木を0秒86上回る26秒10の驚異的なラップを出してリードを奪った。最後は高木がレールダムを追う展開となったが届かず、1分12秒31のレールダムが金メダル。高木は1分13秒95で銅メダルという結果になった。
レース直後はほのかに笑みを浮かべていたが、表彰台では表情を硬くこわばらせている様子が見て取れた。

