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近藤心音22歳“棄権問題”の論点「相次ぐ転倒、棄権…雪質を指摘する声も」五輪アスリートへの誹謗中傷を「無視すればいい」という無責任さ
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松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2026/02/09 17:21
フリースタイルスキー女子スロープスタイルの公式練習で転倒し、7日に棄権が発表された近藤心音(22歳)
誹謗中傷を「無視すればいい」という無責任さ
それでも、誹謗中傷は起こる。例外なく、匿名で行われる。
それは心を大きく傷つける。以前、フィギュアスケーターの本田真凜がこう語っていた。
「たくさんいいコメントがあったとしても、自分にとって傷つく言葉が1つあったら、それがずっと心に残ってしまって」
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またかつて坂本花織も、ネットニュースのコメント欄での誹謗中傷が相次ぎ、「見たくなくても見えるから。すごいスピードでスクロールして避ける」と葛藤があったことを明かしている。
「気にしないようにすればいい」「無視すればいい」という意見もある。ただ、「1つあると、またあるんじゃないかと気にする」(本田)ようにもなる。結局のところ、大きく傷つけられるから、誹謗中傷の問題は根深い。
無視も反論も、受けた側が選択すべき
そして無視したり、反論を試みたりするのは、受けた側が自由に選択できることでもある。むろん、反論することがデメリットになるという見方もあるだろう。それでも、根本の問題は誹謗中傷する側にあり、いたずらに我慢を強いられることでもない。
容易に誹謗中傷の問題が解決しないことは、スポーツ以外の分野での事例でも明らかだ。それでも粘り強く問題を指摘し、対策を図っていくほかない。
