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「品格のない力士に聞かせたい挨拶」“朝青龍とバトル”内館牧子は将棋も愛した…米長邦雄に「タマは取られても?」ビックリ質問したことも 

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田丸昇

田丸昇Noboru Tamaru

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photograph byBUNGEISHUNJU/JIJI PRESS

posted2026/02/14 06:00

「品格のない力士に聞かせたい挨拶」“朝青龍とバトル”内館牧子は将棋も愛した…米長邦雄に「タマは取られても?」ビックリ質問したことも<Number Web> photograph by BUNGEISHUNJU/JIJI PRESS

相撲のイメージが強い内館牧子だが、米長邦雄との縁など将棋も愛した人物だった

「そうだ、将棋を覚えよう」

 老後の趣味や頭の訓練が理由のようだが、将棋の棋士に憧憬の思いを潜在的に持っていたという。

 そこで当時、将棋連盟会長だった米長永世棋聖に、こうお願いした。

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「私、将棋を覚えたいんです。米長門下に入れてください」

 駒の種類や動かし方も知らず、自ら暴挙だったと後に苦笑した。さらに素っ頓狂なことを米長に訊いた。

「タマは取られてもいいんですか」

 買った駒の箱に《王将を取られたら負け》の説明書があり、タマショウ(玉将=ぎょくしょう)との違いが分からなかった。“タマ”とは米長の好きそうな下ネタにも聞こえるが――それには触れず、米長はこう言った。

「内館さん。あなたのようなレベルの人が将棋を始めると、みんな元気になります。自分の楽しみのために習うのではなく、みんなのために『将棋世界』誌で上達ぶりを連載することにしましょう。飛び切りのイケメン棋士を講師につけます」

タマショウ、ケイバ、カシャ…超初心者だった

 こうして『内館牧子の上達日記』という表題で、同誌にて連載が始まった。講師は米長門下で当時19歳の中村太地四段だった。

 内館は玉将をタマショウ、桂馬をケイバ、香車をカシャと呼ぶほどの超初心者なので、将棋の基本ルールを覚えるのは難渋した。それでも中村が根気よく教えたことで、8カ月後には駒落ちで実戦をできるようになった。

 1手詰めの詰将棋を電車内で解いていると、乗客に声をよくかけられた。80歳の読者からは《上達日記を読むたびに、初心忘れるべからずと省みています》との投書があった。

 進学校で知られる兵庫県神戸市の灘中学では、将棋を愛好する教諭の考えで、内館の「上達日記」を教材にして国語の授業が行われた。生徒たちは「将棋は盤上のプロレス、という文章に納得」、「棒銀戦法の名称がいい」「一つのミスも許されないのは、短距離走に似ている」などと感想を語り、将棋に興味を寄せた。ちなみに内館は中学生の頃、国語の教師になる夢を持っていて、それが叶った気分だったという。

中村太地との“八枚落ち”で見事に勝利した

 内館と中村四段の八枚落ち(上手が飛・角・銀2枚・桂2枚・香2枚を落とす)のハンデ戦が行なわれたことがある。

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