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「たくさんの人が自分のTシャツを…」20歳で“競技経験ゼロ”からアメフト全米学生オールスターに!? ハワイ大・松澤寛政が語った「覚醒のワケ」
text by

北川直樹Naoki Kitagawa
photograph byハワイ大学提供
posted2026/02/10 06:00
2025年シーズンには96%という驚異的なキック成功率で全米学生オールスターにも複数選出された松澤寛政
昨年8月、ハワイ大でのラストシーズンの幕開けは、名門・スタンフォード大学が相手だった。松澤がこの試合を振り返る。
「途中まで勝っていたんですけど、逆転されて……相手は強豪だし、このまままた負けるのかなという雰囲気がありました(※ハワイ大は2019年以降、スタンフォード大に一度も勝てていなかった)」
ネガティブな空気がチームに漂い始めていたが、松澤の頭は冷静だった。
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「点差を見てもフィールドゴールで逆転できる差だったので。僕も準備はできていましたし、いろいろイメージはしっかりできていたので、心配することなく試合に入れました」
プレッシャーを感じることなく、準備したプロセスを淡々と実行する。試合で任された2本のフィールドゴールは、いずれも成功させた。
白眉は20-20の同点で迎えた、試合終了まで残り3秒という緊迫した場面だ。この大舞台で、松澤はこの日3本目となる決勝点のフィールドゴールを成功させた。その瞬間スタジアムは歓声に包まれ、ハワイ大が勝利を収めた。
25連続キック成功…大学歴代記録にも並ぶ
この試合を皮切りに、シーズンを通じて松澤はキックの成功率100%を保ち続けた。
開幕戦以降、実に11試合連続、25回のフィールドゴールを連続で成功させた。これはハワイ大の歴代トップ記録を上回る数字であり、チームにも確実な優位性をもたらしていた。
「フィールドゴールが決まれば無条件で3点が入る。決められれば確実にチームに有利になります。シーズンの最初の方はたくさんフィールドゴールを蹴れて、自分としてもチームとしてもいいリズムに乗れたのは間違いないです」
フィールドゴールは、試合の流れを変える。3点の積み重ねは、チームに確実な優位をもたらす。松澤がいることでオフェンスチームはタッチダウンを狙うプレッシャーから解放され、ディフェンスチームは相手の攻撃を抑えるモチベーションになる。

