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「トラックとかとぼけたことを言っちゃダメ」青学大・原晋監督が別大マラソンで激励の“意外な相手”とは? 箱根駅伝の最強ライバルが見た「青学メソッドの衝撃」 

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酒井俊作

酒井俊作Shunsaku Sakai

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photograph byNanae Suzuki

posted2026/02/04 11:03

「トラックとかとぼけたことを言っちゃダメ」青学大・原晋監督が別大マラソンで激励の“意外な相手”とは? 箱根駅伝の最強ライバルが見た「青学メソッドの衝撃」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

「トラックではなくマラソンで勝負」と主張する青学大の原晋監督。別大マラソン後には他大学のエースにも原流の「激励」が

 青山学院大は4年生が強い。

 25年の箱根5区山上りを区間新で走り、2月の別大マラソンでも快走した若林、20年に最初で最後の箱根4区で区間新記録を樹立後にマラソンで花開き、この日も黒田に競り勝った吉田を好例として挙げた。この積み重ねこそが黒田の強さを生み、青山学院大が王者として君臨できるノウハウの真髄である。

「原メソッド」として喧伝される必勝哲学はいまも、進化の途上にある。近年の旗印はチームで取り組む「マラソンチャレンジ」であろう。原はこう解説する。

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「いままでの『昭和メソッド』というか、走り込み中心のいわゆる『ザ・マラソン練習』とは違う形で、スピード強化や追い込み練習の一環として駅伝を利用して、マラソンで成果を出すというノウハウをある程度、確立できました。箱根駅伝と(1月18日に行われた都道府県対抗)男子駅伝。1カ月に2本、走っているわけですからね。日本の伝統文化である駅伝の必要性、重要性をひしひしと感じました」

原監督が選手にかける“魔法の正体”とは?

 体のコンディションが日々刻々、変化していくマラソンランナーは「いつ」走るかが、パフォーマンスを発揮するうえでとても重要だ。今回の黒田は学生ライフを満喫したいという思いが尊重される形で「中1カ月」で箱根駅伝からフルマラソンに挑んだわけだが、実はこの「中1カ月」は原が何度もくり出してきたカードのひとつでもある。

 かつては箱根駅伝がひとつの集大成、ゴールして一息つくものととらえられていたのに対して、連綿とつづく強化プランのなかでのトレーニングの一環としてとらえて一定の成果を挙げているのが原流である。

 中央大の溜池が戸惑ったように「中1カ月」という強行軍にも映る流れのなかでマラソンに向かうスキームには、長距離走を指導する原の変革者としての信念が滲む。

 そうなのだ。原は選手たちに魔法をかけているのである。では、その魔法の“中身”とは一体、何なのだろうか?

<次回へつづく>

#3に続く
「マラソンといえば原軍団という形に…」青学大・原晋監督が明かした“次なる野望”の中身《別大マラソン3位》黒田朝日と描く「2時間3分台」の青写真
この連載の一覧を見る(#1〜3)

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