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「トラックとかとぼけたことを言っちゃダメ」青学大・原晋監督が別大マラソンで激励の“意外な相手”とは? 箱根駅伝の最強ライバルが見た「青学メソッドの衝撃」 

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酒井俊作

酒井俊作Shunsaku Sakai

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photograph byNanae Suzuki

posted2026/02/04 11:03

「トラックとかとぼけたことを言っちゃダメ」青学大・原晋監督が別大マラソンで激励の“意外な相手”とは? 箱根駅伝の最強ライバルが見た「青学メソッドの衝撃」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

「トラックではなくマラソンで勝負」と主張する青学大の原晋監督。別大マラソン後には他大学のエースにも原流の「激励」が

 それでも黒田はあっさりしたものである。感情を交えることなく淡々と振り返った。

「決して優勝を狙っていたわけではなかったので、そこ(マスレシャに先行されたこと)に関して気にしたことはなかったですね。箱根駅伝が終わって1カ月ではちょっと間に合わないのが正直な感想。本気で駅伝後にマラソンで狙っていくのであれば、大阪(2月22日)や東京(3月1日)を狙っていく方が合わせやすさはあります。今年の『マラソンチャレンジ』はそういうところを狙っていたわけではないので、ひとつの通過点。ここをステップにして次に繋げようと思っていました。今回の結果には満足しています」

 優勝を狙っていた、と表情を曇らせた実力者もいたなかで、彼はまったく異なる地平を見ているようだった。

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 ゴール地点のジェイリーススタジアムにある記者会見室には東京や大阪や故郷の岡山などからもメディアが集まった。「時の人」である気鋭のランナーに対し、次々と質問が飛ぶ。

 取材者のだれもが知りたがったひとつは、本調子でなくても結果を出せる理由だろう。

「力を出せたのはこれまでの経験です。大学で走ったレースで、大きく外したレースはなかった。そういった試合への持っていき方の経験が今回も生きたと思います。距離が伸びたとか短かったで、変わるわけではないので。同じようにレースに向かっていく流れのなかで自分の強みが出ました」

黒田の好走は「『青学メソッド』を3年間やれたからこそ」

 同じようにレースに向かっていく――。

 大きな故障を防ぎ、1年通して練習を継続することで土台を築く。そのサイクルを何年も重ね、揺るぎなき地力となる。

 原の言葉で補足しよう。

「『青学メソッド』を3年間通してやれたからこそ、(去年の)若林宏樹のような、吉田祐也のような記録も出るんです。それは、夏合宿で(練習を)積めない者は難しい」

【次ページ】 原監督が選手にかける“魔法の正体”とは?

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