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「あなたはわかってない!」大坂なおみ物議の“カモン問題”は何が悪かった? 超独創的ファッション、結局棄権…「お騒がせ」でも全豪にかけた思い
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山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2026/02/05 11:02
今季四大大会初戦の全豪オープンにド派手なウェアで登場した大坂。だが不本意な騒動の末に棄権となってしまった。彼女の全豪にかけた思いとは?
隣に座っていたリンゼイ・ダベンポートは「大坂は同じことを1回戦からやっていたけど、誰も何も言わなかった」と指摘した上で、「彼女に悪意がないことはみんなわかっているから、これからも続けることはないはず」とこれを機に大坂が態度をあらためることを信じた。
ノバク・ジョコビッチの妻エレナまでが「あれが挑発行為ととられないなんて、ルールが変わったのかと思った」とソーシャルメディアで参戦してきたせいで、事態はゴシップ要素を強めたが、そんな現象を引き起こすのも大坂だからだろう。
大坂が全豪にかける思いとは
人を黙らせておかない存在……今大会も“なおみ劇場”は強烈だった。過去最大の衝撃だった巨大リボンをも超えた独創的ファッションでの登場。白いハットから長く伸びるウェディングベール、パステルグリーン調のウェアに合わせたロングパンツをオーロラのように揺らしながら、小ぶりな白いパラソルを肩に傾け、ツンとすまして入場してきた瞬間から、大坂の一挙手一投足がニュースになる展開は必至だ。
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いつもスキャンダラスな道を進んで選んできたような大坂だから、自由であろうとすればするほど周囲の視線に縛られることも、プレッシャーが伴うことも知っている。
それでもあえて挑んだのは、ここを勝負の舞台と睨んでいた覚悟の証ではなかっただろうか。今のところ最後のグランドスラム制覇である5年前の全豪での試合中に、自身の顔の上で羽を休めた「幸運の蝶」を、今回の帽子や傘のデザインに用いたロマンチストの大坂。全豪での過去2度のタイトルは、いずれも全米オープンで優勝した翌年に獲得している。昨年の全米オープンは決勝進出こそ逃したものの、今季に弾みをつける産後初の四大大会ベスト4だった。

