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「あなたはわかってない!」大坂なおみ物議の“カモン問題”は何が悪かった? 超独創的ファッション、結局棄権…「お騒がせ」でも全豪にかけた思い
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山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2026/02/05 11:02
今季四大大会初戦の全豪オープンにド派手なウェアで登場した大坂。だが不本意な騒動の末に棄権となってしまった。彼女の全豪にかけた思いとは?
当事者同士はそれ以上荒立てなかったものの
「これまで誰からも指摘されたことがないし、主審も問題ないと言っていたのだから大丈夫なのでは」と考える大坂にとって、チルステアの態度は理解できず、直後のオンコートインタビューでその感情を抑えることができなかったのだろう。
「私の『カモン』が気に入らなかったみたい」
「私に直接言ってくれればよかったのに……」
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「彼女にとって最後の全豪だったから熱くなったのかもね」
口をついて出たどの言葉にも不満が滲み、「ソーリー」は皮肉めいていた。しかしこれらの発言については記者会見で謝罪している。
「コートのインタビューで私が言ったことは敬意を欠いていた。謝りたい」
それは明らかにオンコートとは違う「アイム・ソーリー」だった。
大坂も知っていたように今季限りの引退を表明しているチルステアも、「大した話ではない。互いに長くツアーで戦ってきた中でのたった5秒の出来事。彼女は私よりもいいプレーをして勝った。それ以上のドラマはない」と語り、事を荒立てるのを避けた。
レジェンドたちの苦言
これで幕引きになってもよかったはずだが、大坂の行為を非難したのが現地でテレビ解説などを務めるレジェンドたちだ。翌朝、アメリカのケーブルテレビ『テニスチャンネル』に現地スタジオから出演したマルチナ・ナブラチロワは、「相手のファーストサーブとセカンドサーブの間に大きな声を出すのは良くない。気合は胸におさめておくべきで、声に出しちゃダメ」と苦言を呈した。
明文化されたルールではないが、テニスにはいくつものマナー、エチケットがある。相手のサーブのミスを喜んだり茶化したりするのはもってのほかだが、ファーストサーブをフォルトしたあとの「カモン!」も、たとえ自分を鼓舞する声であっても挑発的とみなされ、テニスの伝統的なマナーに反するという見解だ。

