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「お前、トレードらしい」新聞で知った〈巨人→近鉄→巨人〉衝撃の“出戻りトレード”舞台裏「3度の戦力外、4球団に移籍」異色右腕・三澤興一のいま
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/01/28 17:01
近鉄から再び古巣・巨人へ“出戻りトレード”が決まり会見する三澤さん
12球団合同トライアウトを受験し、ヤクルトに入団。2シーズン所属し、2006年に再び戦力外通告を受けてからは2度目のトライアウトを経て中日入りした。2007年に3度目の戦力外通告。NPBでは通算11年間で2度のトレード、3度の戦力外を経験し、4球団に在籍した。波乱万丈な野球人生は、三澤さんの考え方にどのような影響を与えたのだろう。
「色々な経験ができたことについては、良かったと思っています。トレードや移籍は必要としてくれる人や球団があってこそ成立するものだと思うんです。環境が変われば自分の立ち位置や心境も変化して、新しいチャンスにすることもできる。それは、コーチになってから色々な選手に伝えていることでもあります」
旅立つ選手に伝えていること
三澤さんは2010年春に現役引退後、スコアラーを経て2017年に二軍投手コーチに就任。その後、一軍、三軍でも投手コーチを務めるなど指導者としての道を歩んできた。トレードや現役ドラフト、人的補償などで新天地へ旅立つ選手も見送ったが、若い投手には自身の経験談を話し背中を押すことも多かったという。
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「最近だとソフトバンクに行った大江(竜聖)とか、新しい球団に行く選手には大体、そういう話をしています。自分は必要ないのではなく、新たな場所で求められているんだと思って頑張って欲しいですから。僕が色々な経験をしたなかで、それを伝えられるということは一つ良かったことなのかなと今では思います」
三澤さんは2007年に中日を退団後、メジャー挑戦のために渡米した。身ひとつで所属先を探し独立リーグを渡り歩くアメリカでの日々は、当時としては異例の挑戦だった。30代半ばにして飛び込んだハングリーな生活の中で出会ったのが、あの伝説の投手だった。 〈つづく〉

