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「俺、もう辞めたい…」川平慈英の泣き言に久米宏は何と返した? 初の全国生放送で緊張する川平に久米がニヤリ お化け番組『Nステ』秘話 

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NumberWeb編集部

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photograph byKiichi Matsumoto(Jay Kabira),Takashi Shimizu(Hiroshi Kume)

posted2026/01/15 11:04

「俺、もう辞めたい…」川平慈英の泣き言に久米宏は何と返した? 初の全国生放送で緊張する川平に久米がニヤリ お化け番組『Nステ』秘話<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto(Jay Kabira),Takashi Shimizu(Hiroshi Kume)

久米宏がキャスターを務める『ニュースステーション』でスポーツコーナーを担当した川平慈英。久米との掛け合いはお茶の間で人気を博した

「ジョンに『嫌なんだよね。どうしたら断れるかな』って聞いたら、『お前、ぶっとばすぞ』って。『これは表現者であるお前を多くの方に知ってもらうチャンスだぞ。こんなチャンス逃したら二度とないぞ』と。『考えてみろ、スタジオもステージも一緒だろ』って言うの。なるほど、そうかと。生放送のJリーグコーナーも考えてみれば、ひとつの劇場だなと。そこで自分を表現すればいいのか、と気づいて『すいません、やります!』って」

ニヤリを笑った久米さん

 初出演の日、川平はガチガチの緊張状態だった。「俺、もう辞めたい。干されてもいいから」とマネージャーに泣き言を言う川平に、久米は「テンションを上げて、自由にやってくれればいいから。大丈夫、大丈夫。ここにいるスタッフはみんな、ファミリーだから」と声をかけた。そして「まあ、カメラの向こうには2000万の人がいるんだけどね」と、ニヤリと笑う久米の余裕の対応も印象的だった。

 その後、川平のハイテンションなサッカー愛は、久米やサブキャスターの小宮悦子ら共演者にも影響を与えていく。

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「小宮さんは94年のアメリカW杯でロベルト・バッジョの大ファンになった。久米さんなんて02年の日韓W杯のとき、髪の毛を青く染めちゃって。どんどんサッカーフリークになっていってくれた。サイコーだよね!」

 最初は俳優としてのアイデンティティにこだわっていた川平だが、あるとき久米の計らいで、川平が出演していたミュージカル『オケピ!』と『ニュースステーション』のサッカーコーナーが合体する機会があった。サッカーファンに俳優としての自分を、ミュージカルファンにサッカーを知ってもらえるようになり、川平は「目の前が晴れたような気持ち」になったという。

「二足の草鞋ですけど何か? って。まったく気にならなくなった」

「ムムッ!」「いいんです!」のお決まりのフレーズがお茶の間に定着したのは、久米との絶妙な掛け合いがあったからに他ならない――もし、あの時、番組出演を断っていたら、川平の人生は違ったものになっていただろう。

◆ ◆ ◆

 本稿は2022年に収録したインタビューを再編したものです。本編は以下のリンクからお読みいただけます。

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