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中村俊輔が「子どもの頃にやって良かった練習を教えたい」とこれから未来を切り拓く次世代に授けた技術とサッカーへの熱い思い

posted2026/01/22 11:00

 
中村俊輔が「子どもの頃にやって良かった練習を教えたい」とこれから未来を切り拓く次世代に授けた技術とサッカーへの熱い思い<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

中村俊輔のアドバイスを真剣な表情で聞く参加者たち

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石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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Kiichi Matsumoto

本気でスポーツと向き合う子どもたちが、プロの技と経験を直接学ぶ特別な舞台「Number Sports Academy」。今回のサッカー教室では講師を務めた中村俊輔が自ら準備した渾身のメニューを2時間半にわたって伝授。ピッチでは、次世代を担う子どもたちのまっすぐな眼差しと、それに向き合うレジェンドの情熱が激しく交錯した。

 2025年12月21日、神奈川・横浜市内で「Number Sports Academy サッカー教室」が開催された。元日本代表の中村俊輔が小学5、6年生の男女27人にスペシャルな指導を実施。

 参加者の多くがプロサッカー選手や海外挑戦を将来の目標に掲げるだけあって、開始前から会場は熱気に包まれていた。次世代のサッカー界を担う子どもたちが待ちわびる中、まずは30分間の座学からスタートした。

 現役時代は芸術的なフリーキックをはじめ、左足の技術を武器に国内外のクラブで活躍したレジェンドの話に真剣な表情で耳を傾ける子どもたち。中村は「うまくなりたい一心だった」という小学生時代に具体的にどんな練習をしていたのか、ルーティンや身体作りの秘訣、挫折や壁に直面したときの心構えなどをたっぷりと語った。

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 また、昨年Jリーグのフェアプレースポンサーになり、本教室の協賛社でもある(株)サンリオの協力の下、フェアプレーの大切さを一緒に学んだ。

 座学を終えると、いよいよ実技指導が始まった。基礎練習の大切さを実感する中村が、子どもたちにこの教室を通して何かを学び、自宅でも取り組んでもらいたいという強い思いから、事前に会場の下見に訪れるなどし、こだわって作り上げた練習メニューだった。ゲーム形式は取り入れず1対1の練習を中心に実施し、基礎が重視された。

 子どもたちは6組に分かれ、ウォーミングアップとして、ボールフィーリングとアジリティを中心に、ボールタッチ、パス、コーンを使ったステップワーク、動きながらのボールコントロールなどを組み合わせ、身体を温めながらボール感覚や敏捷性を刺激。トレーニングに少しずつ馴染んでいることを察知すると、中村は「できるようになってきたら速さと正確性を意識しよう」と声をかけた。

 パスとコントロールを意識した2人1組で行なうメニューでは、子どもたちが向かい合い、リフティングボールを使ってインサイドやアウトサイド、インサイド2タッチ、もも&アウトサイド2タッチなどを反復練習。その後は3人1組でのパス、コントロール練習、2人1組になって1人がコーチからパスを受けてコーンの間をドリブルで突破してミニゴールへ向かい、ディフェンス側のもう1人はコーチからパスが出たらスタートし、相手と対峙する1対1を実施。「フォワードは相手をよく見て、距離感を感じながらフェイントやスピードの変化を使おう。ディフェンスは相手との駆け引きを意識して」という中村からのアドバイスを聞いた子どもたちは、体現すべくピッチで積極的にチャレンジしていた。

 最後にロングキックを披露すると、中村はあらためて基礎練習の重要性を説いた。

「みんなの年頃は自分もボールが飛ばなかったけれど、成長して筋力が追いついたら蹴れるようになる。だから今のうちにキックの種類を準備しておくことが大事」

 教室の終わりに中村は、「今日、座学で学んだフェアプレーをピッチで見せた選手をMIPに選びます」と言い、太陽さん(6年)の名前を呼んだ。サイン入りスパイクをもらった太陽さんは一日を振り返り、「基礎練習の中で考えを広げてプレーする大切さを感じました」と目を輝かせた。また「この日一番伸びた」と中村が褒めた参加者唯一の女子、はなさん(5年)も「普段から試合のときのようなリアリティを持って練習したいです」と憧れていた人物の指導に感激。

 満面の笑みで会場を後にする子どもたちの姿には充実感が漂っていた。

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#中村俊輔

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