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朝倉未来“悲劇のTKO負け”を生んだ「34発の壮絶パウンド」…レフェリーストップは“遅すぎた”のか? 怪物シェイドゥラエフが打ち砕いた「RIZIN大晦日の祈り」
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2026/01/01 17:01
RIZINフェザー級王座戦、王者シェイドゥラエフの猛攻を受ける朝倉未来
レフェリーストップは“遅すぎた”のか?
フィニッシュの連打について、ストップが遅かったのではないかという声もある。榊原は、この試合がタイトルマッチであることに言及していた。ベルトのかかった試合では、いつも以上に異論の余地のない決着が求められるということだろう。止めるタイミングによっては、ストップが早すぎるという批判が起きていたかもしれない。
未来の位置はロープ際、なおかつうつ伏せになっていた。顔が見えにくい状況で、それでもレフェリーはポジションを変えながら的確にストップのタイミングを見極めようとしていたように思える。
ストップが遅かったようにも見えた。筆者も「もっと早く止めてもよかったのでは」と思う。ただその前提として「レフェリーストップに“早すぎ”はない」と考えていることも書いておきたい。
パウンドを落とすシェイドゥラエフの心境は
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選手のダメージを最小限にするため、安全を守るためなのだから、レフェリーに対して「ストップが早い」という批判は極力しないでおこう。筆者はそう考える。
「ストップが早い」という批判を避けようとするなら、レフェリーはストップに慎重にならざるをえないだろう。「早すぎ」批判もありえる中、選手を誰よりも近くで見ているレフェリーのギリギリの見極めを尊重したい。
ストップが遅く見えたのには、シェイドゥラエフの攻撃のあまりの強烈さも関係しているのではないか。未来を高く持ち上げて投げつけた理由を、彼は「会場を盛り上げるため」だったと語っている。タイトルマッチにして、この余裕である。
なおかつ、余裕が油断につながることもなかった。未来にパウンドを落としながら、それでもシェイドゥラエフは「相手は立ち上がってくるかもしれない」と考えていたそうだ。「試合に向けたトレーニングでは、いつもフルラウンド闘えるように準備しています」とも。


