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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「ナカタニとの試合を今すぐ見たい気持ちは薄れた」井上尚弥vsピカソ戦を見た英国記者の言葉の真意は? 「イノウエにはまずフェザー級に上げて欲しい」
posted2025/12/31 12:21
期待が集まっていた中谷潤人との試合にも影響を与えた今回の試合。英国記者のリアル評は?
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph by
Naoki Fukuda
サウジアラビアのリヤドで12月27日、スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)ら日本人トップボクサーが出場する「ナイト・オブ・ザ・サムライ」が開催された。年間4度目となる防衛を成功させた王者の戦いを、ボクシングの本場・英国の記者はどう見たのだろうか。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
ボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥が、WBC同級2位アラン・ピカソに判定勝ちを収め、6度目の4団体統一スーパーバンタム級王座防衛に成功した。
スポーティングニュースUK版でシニア・コンテンツ・プロデューサーを務める英国記者のドム・ファレル氏は、現在の井上の姿が「あるボクサーと重なる」という。
2025年の井上尚弥は…マニー・パッキャオ?
21世紀を代表するレジェンド、6階級王者のマニー・パッキャオだった。
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デビッド・ディアス、オスカー・デラホーヤ、リッキー・ハットン、ミゲル・コットといった強豪を次々に破り、階級を駆け上がった後の2010~11年。パッキャオはジョシュア・クロッティ、アントニオ・マルガリート、シェーン・モズリーをいずれも12ラウンドで下している。
「どれも堅実で価値ある勝利だった。しかし、そこにあったのは“スーパーマンが期待通りの仕事をする姿”だった。驚きはないが、完成度は極めて高い」
ファレル氏の目には、2025年の井上尚弥が、その時期のパッキャオと重なって映るという。ノニト・ドネアとの2度目の対戦からスーパーバンタム級4団体統一、ルイス・ネリ戦までの爆発的上昇期を経て、今は“勝つことが前提”のフェーズにいる。

