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ウルフアロン29歳はデビュー戦でEVILに勝てるのか? 大物のプロレス初戦「北尾光司も小川直也も勝った」カメラマンの大胆予想「勝敗を聞かれたら…」
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原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/12/29 17:04
東京五輪柔道100キロ級金メダリストのウルフアロンは1月4日、新日本プロレス東京ドーム大会でデビューする。試合は当日、テレビ朝日系の地上波で放送される
「北尾光司と小川直也は勝った」大物のデビュー戦
新日本プロレスの東京ドーム大会でデビューした大物には大相撲からは横綱の北尾光司、柔道からはバルセロナ五輪銀メダリストの小川直也がいる。
北尾は201センチ、157キロ。鉄人ルー・テーズらの指導を受けて1990年2月10日、26歳の時、入れ墨獣クラッシャー・バンバン・ビガロ戦でデビューし、ギロチンドロップで勝利した。コスチュームにもハルク・ホーガンへの憧れは見えたが、ファンは北尾を受け入れなかった。高田延彦、天龍源一郎らとも戦ったが、最後までファンの支持を得ることはできなかった。
1986年に全日本プロレスに入った横綱の輪島大士はすでに38歳だったから、北尾はかなり期待されていたのだが……。
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アントニオ猪木のUFOに入団した形の小川は、猪木と佐山聡から合宿などで指導を受け、1997年4月12日、ノンタイトル戦だが、時のIWGPヘビー級王者・橋本真也に挑み、デビュー戦を飾った。STO(大外からの浴びせ倒し)からスリーパーホールドがフィニッシュだった。29歳。2戦目の大阪ドームでは橋本にKOされてしまったが、両者の戦いは橋本を引退に追い込むまで続いた。
北尾も小川もデビュー戦を勝利で飾ったが、ウルフは勝てないかもしれない。勝敗を聞かれたら、筆者は迷わずにEVILの勝ちに投票する。ウルフは自信たっぷりだったが、プロレスはもっと奥が深い。
公開練習で、ウルフはリングを降りる前に「ロープワークやりましょうか」とサービス精神を見せてロープに跳んだ。
ウルフの重みに、ロープが道場の壁につきそうになるまできしんだ。

