酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
赤星優志ら巨人勢6人、プロ野球6球団23人が沖縄集結のナゼ…「リハビリ調整にも」「某球団コーチが“こんなことはウチではなかった”と」
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2025/12/30 06:02
巨人の投手陣で主力である赤星優志も参加したJWL。NPBの選手たちが沖縄に集結した
海外の選手は、主として世界中の野球リーグに選手を派遣しているBBJO(Baseball Jobs Overseas)を介して参加しているが、これに加えてJICA海外協力隊が野球指導している国から、有望選手が企業の支援を受けて参加している。
「見ていただいた通り、アドバンス・リーグのレベルがすごく上がっています。基本的にJWLはノーサインです。だから選手は思い切りバットを振っていますし、自分で球数を考えて投げています。NPBの選手も企業の選手も、みんなエリートです。指導者の管理下に置かれない野球なんて、小学校以来じゃないかと思います。特にNPBは育成選手が多く来ています。彼らはしっかり育成のカリキュラムに則って管理されています。それはもちろんいいことですが、そうではない野球にもここで触れることができます。
JWLの売りの一つは、投手、野手ともにトラックマンやブラストなどの計測機器でフォームや打球、投球を計測して、そのデータをもとに投打のパフォーマンスを高めていくことなんです。開会式直後に同じプラットフォームでアプリをダウンロードしてもらいます。データを活用するしないは選手の自主性に任せますが、そういう形で興味を抱かせるようにすると、これまで興味がなかった選手もデータに興味を持つようになるんですね。
ADVERTISEMENT
ある球団のコーチが〈球団でアナリストが説明しても、選手の頭になかなか入ってこないのが、JWLではベンチでアナリストが話し出すと選手がみんなタブレットを覗き込んで聞き入っている。こういうことはウチではなかった〉と言いました。自主性というのが、大きなポイントなんですね」
いろんな意味でJWLは、選手を「心身ともに成長させる場所」になろうとしている。このリーグで「何か」を掴んだ選手が、来季活躍する姿をたくさん見たいと思った。

