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赤星優志ら巨人勢6人、プロ野球6球団23人が沖縄集結のナゼ…「リハビリ調整にも」「某球団コーチが“こんなことはウチではなかった”と」
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2025/12/30 06:02
巨人の投手陣で主力である赤星優志も参加したJWL。NPBの選手たちが沖縄に集結した
「赤星は、夏場に右肩を故障して実戦から遠ざかっていたのですが、彼としては今シーズンのうちに投げられる状態にしたいという意向を強く持っていたんですね。来年2月のキャンプに万全の状態で参加して、新しいシーズンをフルで投げられる体調で迎えたいと。そのために沖縄に来たんですね。球数、イニング数も限定していましたが、そんな中で十分目的を達したんじゃないんでしょうか? レベルが上がったことで、トップ選手のリハビリ調整のような活用の仕方もできるようになったということですね」
社会人選手の意識の高さに感心
接してみて、選手の「意識」「考え方」はどうだったのか?
「プロ選手のレベルが高いのはもちろんですが、僕が感心したのは社会人から派遣された選手の意識の高さですね。プロと同様、社会人の選手も学校を出たばかりの若手選手が中心でしたが、社会人野球に所属する選手は、規律的にもしっかりしていたし、練習にも貪欲に取り組んでいた。
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彼らは、ここからドラフトにかかってプロに行きたいという気持ちを持っています。向上心を感じましたね。目の色が違いました。逆にプロの若手選手は、社会人の同世代に影響を受けたんじゃないでしょうか。とにかく、プロや社会人のトップチームが選手育成のために“使えるレベル”を維持、向上させることがこれからも必要だと思います」
NPB各チームからの参加選手とその成績
ジャパンウィンターリーグに来たNPB選手とその成績を見ていこう。全員、アドバンス・リーグでプレーした。
【レキオス】
ヤクルト:2人
坂本拓己(投手)3試2勝0敗0S 11回2球22振 防0.00
鈴木叶(捕手)13試26打6安0本4点0盗 率.231 OPS.531
ソフトバンク:1人
澤柳亮太郎(投手)2試1勝0敗0S2回0球2振 防0.00
ロッテ:4人
富山紘之進(捕手)14試24打5安0本4点1盗 率.208 OPS.730
谷村剛(内野手)14試36打15安0本8点1盗 率.417 OPS.922
髙野光海(外野手)14試34打5安0本3点0盗 率.147 OPS.499
山城真平(外野手)13試32打13安0本9点4盗 率.406 OPS1.062
ヤクルトの鈴木は、23年ドラフト4位。富山と共にマスクを被った。守備のセンスには定評がある。ソフトバンクの澤柳は23年5位、昨年最速154km/hの速球で注目されたが、9月にトミージョン手術。JWL参戦は12月からだがスポット的に2試合を投げた。ロッテの富山は23年育成5位、今年売り出した寺地と同学年、JWLはほぼフル出場し経験値を高めた。

