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ロッテ・松川虎生「悔しくて、しんどかった」18歳で佐々木朗希と完全試合→今季出場6試合の現在地…再会した朗希の言葉に取り戻した“誇り” 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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posted2025/12/19 11:06

ロッテ・松川虎生「悔しくて、しんどかった」18歳で佐々木朗希と完全試合→今季出場6試合の現在地…再会した朗希の言葉に取り戻した“誇り”<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2024年、渡米前最後のファン感謝イベントで仲睦まじいツーショットを見せた佐々木朗希と松川虎生

 寺地は2年目の今年、オールスターゲームにも出場を果たした。一方の松川はこの時期、丸亀市で行われたフレッシュオールスターゲームに出場していた。捕手として出場予定だったチームメートの立松由宇内野手が故障で欠場となったため急きょ、出番が回ってきたのだ。代役探しに苦労しているのが分かっていたから、依頼が来た時は嫌な顔一つせずに了解した。ただ、やはり思いは複雑だった。

「そりゃあ、恥ずかしかったです。1年目にオールスターゲームにファン投票で選ばれて4年目にフレッシュオールスターに出た選手なんて、たぶんボクだけでしょ」

“伝説”となったあの日

 そう振り返ったプロ1年目、2022年シーズンでは、輝かしいデビューを果たした。3月25日、仙台でのイーグルス戦で「8番・捕手」で開幕スタメンを勝ち取り、チームを完封勝利へと導いた。プロ野球史上3人目の高卒新人捕手開幕スタメン。高卒捕手が開幕戦にスタメン出場して勝利を飾ったのは史上2例目だった。

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 2日後の3戦目には、イーグルス先発の岸孝之投手から初安打を記録。本拠地ZOZOマリンスタジアムに戻って行われた4月3日のライオンズ戦では初打点を挙げた。笑顔がトレードマークのルーキーは、とんとん拍子にステップアップしていった。

 そして4月10日、伝説が生まれる。佐々木朗希投手とのバッテリーでバファローズ相手に完全試合を達成し、史上最年少の“完全試合捕手”が誕生した。若きバッテリーは一躍、時の人となった。当時、佐々木朗希が20歳5カ月。松川が18歳5カ月。プロ野球史上最年少の完全試合バッテリーの2人は、女性誌にも取り上げられるなどスターダムにのし上がっていく。

 オールスターゲームのファン投票では、34万1160票を集め、捕手部門1位で栄誉ある舞台を勝ち取った。その2戦目には先発マスクをかぶり、打ってはタイムリーを放つ活躍で「敢闘選手賞」を受賞し表彰台に上った。

「毎日が無我夢中でした。もちろん、上手くいきすぎているなあとは思っていました。世の中、そんなに甘くないとは分かっていましたし、自分の中でも慢心みたいなものはなかったつもりです。ただ、さすがに4年目にフレッシュオールスターに出ているのは想像も出来なかった……」

【次ページ】 帰国した朗希と焼き鳥を…

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