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「僕は帰ってきました」阪神・藤浪晋太郎がかつて夢見た“満員の甲子園でのカムバック”…「米国に行かせてください」メジャー移籍を阪神に訴えた日 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byJIJI PRESS

posted2025/12/13 11:02

「僕は帰ってきました」阪神・藤浪晋太郎がかつて夢見た“満員の甲子園でのカムバック”…「米国に行かせてください」メジャー移籍を阪神に訴えた日<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2022年10月、ポスティングシステムによるメジャー挑戦を表明した藤浪晋太郎

 22年はシーズン後半、491日ぶりに先発で白星を挙げるなど、スターターとしても安定した投球を見せた。その年のオフ、阪神は約束通り藤浪に対してポスティングシステムによる海外移籍を容認する。

 そして23年の年明け、藤浪はアスレチックスと単年で325万ドル(約4億2000万円)という阪神時代のもっともよかったときをはるかに上回る金額で契約した。

「22年の後半がよかったので、それに投資してくれたんでしょうね。日本でも1.5軍みたいな選手なのに。日本とアメリカでは評価の仕方が違うんでしょうね。アメリカはポテンシャルさえあれば、ぽんと(給料を)あげちゃう文化なんで」

藤浪の“奇妙なルーティン”

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 奇妙なルーティンだった。

 藤浪はセットポジションに入る前、必ず膝を軽く曲げながら左右の股関節を内側に絞るような動作を入れた。そうすることでフォームがしっくりくるのだという。

 インタビューの2日前、藤浪はピオリアで行われたダイヤモンドバックスとのオープン戦で今季初となる実戦登板のマウンドに上がることになっていた。

 その日、4回表が終わると、ブルペンコーチから「フジーッ!」と声がかかった。それまでレフトフェンス後方に設置された投球練習場の脇で待機していた藤浪が、いよいよブルペンに入る。

◆◆◆

 アリゾナ州での2時間超にわたるロングインタビュー。この後、テーマは大谷翔平、そして結婚願望に移っていく。

<前編から続く>

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