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西武・黒木優太「見返す、という感情は全くない」トレード、戦力外、育成契約から中継ぎでフル回転…古巣・オリックスと岸田護監督への特別な思い 

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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posted2025/12/15 17:00

西武・黒木優太「見返す、という感情は全くない」トレード、戦力外、育成契約から中継ぎでフル回転…古巣・オリックスと岸田護監督への特別な思い<Number Web> photograph by JIJI PRESS

育成契約から這い上がり、ライオンズのリリーフ陣に欠かせない存在になった

 想定内だったとはいえ、シーズン中にコンディションがままならなくなった際、どのように修正したのだろうか。

「とにかく空振りを取れる球があればピッチング内容は全然変わると思ったので、まずは自分で空振りを取れる球を探しました。データ上の数字を見直して、試して……。実戦で(そのボールの有効性を示す)結果が出て、また考えるという繰り返しでしたね」

 7月に再び一軍に昇格したあとは23試合に登板し、自責点は5。見事に軌道修正を果たした結果だった。

オリックス、日本ハム…古巣への意識は

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 7シーズン在籍したオリックス、そして自由契約となった北海道日本ハムと対戦する際に意識はしたかと尋ねると、黒木はこう語る。

「見返すとか、そういった感情は全くなかったですね。元チームメイトとはプライベートで仲良くさせてもらっているけれど、今は敵ですから。ただ、いざ対戦するとなると、その場面や状況で余計な感情は入ってきてしまうときも少なからずありました。その打者について特徴を知っているし、だからこそ向こうはどういう感じで打ちに来るのかなって逆に考え過ぎてしまうことがありました。知っているがゆえにこちらも迷うし、深読みしてしまいそうで……」

 腹の探り合いのような状況で迷うことがないよう、古巣と対戦する際にはあえてシンプルに戦況を判断し、打者を打ち取ることに専念していたという。

手応えを得たカーブ

 黒木は移籍したばかりのころ、こんなことを話していた。

「最近はカーブにはかなり自信を持っています。年々、良くなってきている手応えはありますね。僕のカーブはオリックス時代に、当時、ピッチングコーチをしていた岸田護さん(現監督)と相談しながら、一から作り上げていったボールなんです。投げ始めてからそれほど長くはないんですが、今、自分の中ではすごく武器になっている球種だと思っています」

【次ページ】 “恩師”岸田監督からかけられた言葉

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