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「ミズハラ騒動でもオオタニは妨げられない」ドジャース大谷翔平の“超人的能力”とは…米国人記者ズバリ「今以上に上手くなりたいんだね」
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ジャック・ハリスJack Harris
photograph byNanae Suzuki
posted2025/11/03 11:02
ドジャースのチームメートと地元紙記者が見た、大谷翔平の人並外れた能力の源とは
シカゴ・カブス戦では雨で試合が中断している間にクリケットのバットを積極的に振った。数週間前、日本出身選手のドジャースでのホームラン記録を破ったときには、記念にロバーツ監督にポルシェのミニカーをプレゼントした。
〔訳注:大谷の移籍が決まったとき、ドジャースの救援右腕ジョー・ケリーが、大谷のエンゼルス時代と同じ背番号「17」を快く譲ってくれた。大谷はお礼にケリーの妻にポルシェを1台プレゼントした。ロバーツ監督は日本生まれで、それまで日本出身選手のドジャースでのホームラン数7本という記録を持っていた。ロバーツ監督はこの記録を破った大谷に、冗談で車をせがんでいた〕
「前よりもずっと快適に過ごせています」
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大谷は語る。
「しっかり寝てプレーしながら、1日1日を大切にしています」
スキャンダルすら妨げられない“驚異的な力”
ドジャースのチームメイトも、大谷の人並み外れた能力の源がわかってきた。
メニューをしっかり決めたケージでの打撃練習から、徐々に負荷が高くなる投球練習まで、試合前のルーティンをどれほどきっちりこなしているか。盗塁(その時点での11盗塁はMLB8位)にしても、積極的に次の塁を狙うにしても、どれだけ全力でベースランニングをしているか。
試合中にフラストレーションをあらわにする珍しい場面も印象的だ。水曜日のジャイアンツ戦では、誤審と思われる三振を何度かとられた後で、苛立ちを隠さなかった。
ロバーツは、これらはすべて、水原のスキャンダルですら妨げられない、大谷の驚異的な「前進する力」の表れだと考えている。
ロバーツは先週こう語った。
「彼は長い間、勝てるチーム、優勝に向けて戦うチームでプレーしたいと心の底から望んできた。エンゼルスのことを悪くいうつもりはないが、うちがずっとやってきたことを彼は見ていて、それがプレーのレベルアップにつながっていると思うね」
スタメンに好打者が並んでいるおかげで
大谷本人が、そのようなことを公の場で口にしたわけではない。エンゼルスは在籍6シーズンで一度もプレーオフに進出できなかったが、大谷はMLBで二刀流の夢を育ててくれたチームへの敬意を欠かさない。

