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高校では「無名の内野手」がなぜ大学で「156キロ右腕」に変貌? ドラフト会議で衝撃の1位指名…花園大“史上初のプロ野球選手”21歳「異色の履歴書」

posted2025/10/24 17:29

 
高校では「無名の内野手」がなぜ大学で「156キロ右腕」に変貌? ドラフト会議で衝撃の1位指名…花園大“史上初のプロ野球選手”21歳「異色の履歴書」<Number Web> photograph by Fumi Sawai

楽天から1位指名を受けた花園大の藤原聡大。同大からは初のプロ野球選手となった

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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 今年も大きな盛り上がりを見せたドラフト会議。楽天から1位指名を受けたのが、入団すれば花園大から初のプロ選手となる藤原聡大だ。高校までは主に内野を守り、大学でもいわゆる強豪リーグではない京滋リーグの出身。異色の経歴を持つ21歳は、果たしていかにして成長したのだろうか。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

 会見場での表情は終始引き締まっていた。

 それだけプロを志すことへの責任を感じていたのだろう。

「この大学に入っていなかったら、こうしてプロに行くこともできませんでした。色んな人との出会いに感謝したいです」

楽天から1位指名…花園大初のプロ野球選手に

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 楽天から単独1位指名を受け、本来なら喜びを爆発させたかったはずだ。それでも慎重に言葉を並べた姿には、ある意味、藤原聡大らしさが滲んでいた。

 藤原は試合でも常に感謝の思いを体現してきた。

 登板した試合では、そのイニングを投げ終えるとマウンドからベンチへ直行せず、守ってくれていた野手をベンチ前でハイタッチしながら出迎えている。

 実はこれには理由があった。

「自分は1人で野球をしている訳ではないので。みんなが自分のことを支えてくれて、自分も支えていく立場だと思っているので」

 今年の夏を過ぎた頃から「ドラフト1位候補」と評判を一気に上げた右腕。最速156キロのストレートに多彩な変化球を操る本格派右腕。ただ、高校時代は無名の遊撃手だった。

【次ページ】 「野球は高校まで」のつもりだったが…?

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