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「目標は160キロ」高校最後の夏は初戦敗戦…無名の大学からドラフト1位指名 156キロ右腕・藤原聡大“覚醒のワケ”「筋肉を知ると、自分を知ることが…」
posted2025/10/24 17:30
公式戦でチームメイトとハイタッチを交わす花園大の藤原聡大。今年のドラフトで楽天から1位指名を受けた最速156キロの剛腕だ
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沢井史Fumi Sawai
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Fumi Sawai
今年も大きな盛り上がりを見せたドラフト会議。楽天から1位指名を受けたのが、入団すれば花園大から初のプロ選手となる藤原聡大だ。高校までは主に内野を守り、大学でもいわゆる強豪リーグではない京滋リーグの出身。異色の経歴を持つ21歳は、果たしていかにして成長したのだろうか。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
最速156キロの剛速球を武器に楽天からドラフト1位で指名を受けた花園大4年の藤原聡大。高校時代は主に内野を守っていたが、花園大の奥本保昭監督にその潜在能力を評価され、同大へと入学することになった。
新1年生による練習参加で、指揮官はいきなり度肝を抜かれることになる。
「藤原1人だけ動きが明らかに違っていたんですよ。他の新入生と比べると、キャッチボールひとつとっても威力がかなり強くてびっくりしました。高校野球を引退しても相当、練習してきていたことが窺えましたね」
高校最後の夏は…公立校で初戦敗退
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3年夏の県大会。藤原が通う水口高校は初戦で滋賀学園に3-4で敗れ“早い夏休み”を過ごしていた。
高校野球を終えてからの過ごし方を藤原に尋ねると、清々しい表情でこう返してきた。
「高校野球は早く終わったんですけど、練習はやっていました。トレーニングとかも結構やっていて、大学に入ってすぐに試合に出られるように準備はしてきました」
そんな地道な努力もあり、藤原は1年春のリーグ戦で大谷大との1回戦で先発。5回を投げ無失点と、上々の公式戦デビューを果たし、初勝利も手にした。その後は1年秋のリーグ戦で8試合に登板するなど早くも投手陣の一角を担った。

