「投手力で敗れた巨人…快腕を“大量指名”予想」「佐々木麟太郎指名は…“やはり”のオリックスか」ドラフト全指名予想《巨人・オリ・DeNA編》 

　走れる選手は、一芸でも貴重な存在だ。このあとの「育成ドラフト」でも、徳島インディゴソックス・山本倫彰外野手（城西国際大）、BC栃木・遠藤桃次郎（白鴎大）と、独立リーグの韋駄天たちを中心に「盗塁できる選手」の獲得を目指すことになろう。

注目の佐々木麟太郎は…「やっぱり」オリックス

【オリックス・バファローズ　2025年ひとりドラフト指名選手】

1位　石垣元気　18歳　投手　健大高崎高　180cm78kg　右投両打
2位　谷端将伍　21歳　内野手　日本大　178cm80kg　右投右打
3位　佐々木麟太郎　20歳　内野手　スタンフォード大　184cm113kg　右投左打
4位　赤木晴哉　22歳　投手　佛教大　191cm86kg  右投右打
5位　相羽寛太　23歳　内野手　ヤマハ　178cm78kg  右投右打
6位　九谷瑠　25歳　投手　王子　178cm85kg  右投左打

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【オリックス　総評】

　ドラフト恒例の「アッと驚くサプライズ」。今年は、オリックス3位指名で現実となった。

「第3回選択選手、オリックス、佐々木麟太郎」

　ここまでのアナウンスで会場は騒然となり、その後が聞こえなくなる。やっぱり、オリックスか。

　よみがえった場面は、昨年のドラフト会議だ。

　オリックスの6位指名で、順調に進んでいた指名が、突然止まった。オリックスのテーブルに歩み寄る連盟関係者、双方の討論が始まり、懸命に論を述べているオリックス関係者に対し、手を振って「それは違う」と否定しようとする連盟関係者。20分ほどのやり取りの末、オリックス側が引く形でその場を収めた。

　それが、どうやら「佐々木麟太郎指名」を巡る討論だったらしいと聞こえてきたのは、しばらく経ってからだった。

　今年7月、スタンフォード大・佐々木麟太郎選手の「指名OK」が各球団に通知された。但し、来年7月のメジャー・ドラフトの対象にもなっている佐々木選手。日米双方から指名を受けた場合、そのどちらと交渉するか、両方と交渉するのか。その選択肢は、佐々木選手側に握られている。

　実績のある杉本裕太郎外野手、期待の大砲候補・内藤鵬内野手……共に故障がちの現状でチームを見渡すと、「4番打者」にふさわしいバットマンが見当たらないのは現実だろう。メジャーに持っていかれたら……のリスクさえなかったら、1位指名でもよかった「悲願」の長距離砲。確かに、今年のドラフト候補を見渡しても、佐々木麟太郎ほどの長距離砲の弾道を持ったバットマンは見当たらないのだから。

　1位・石垣元気（健大高崎高）は高校生ではあるが、「極めて即戦力に近い将来性」を評価しての指名になった。

　今季、春先から長引いたわき腹痛もあり、基礎体力の強化が必要なのは、高校生として当然だが、今夏の甲子園大会での投げっぷりなど見ると、すぐにでも、中継ぎ、抑えでマウンドに駆けつけてほしいほど、勢いのある投球だった。

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