「投手力で敗れた巨人…快腕を“大量指名”予想」「佐々木麟太郎指名は…“やはり”のオリックスか」ドラフト全指名予想《巨人・オリ・DeNA編》 

　とにかく、練習ができる。与えなくても、その時自分に足りないものに気づいて、とことん練習して解消。そうやって、「鬼の東都」で2季連続首位打者を獲得できるまでの打者に自分を高めてきた。二部リーグ落ちした今秋も、気落ちすることなく、その初戦でサイクル安打を達成。そのメンタリティーには、全く頭が下がる。三塁手・宗佑磨選手の守備ワークには一抹の不安あり……レギュラー争いは、間違いなく熾烈なものになる。

DeNAは鬼門の「三塁手」をドラ1指名

【DeNA　2025年ひとりドラフト指名選手】

×　立石正広　21歳　内野手　創価大　180cm87kg　右投右打
（ヤクルト、日本ハム、阪神、広島との抽選に敗れる）
1位　池田彪我　21歳　内野手　東洋大　180cm92kg　右投左打
2位　藤川敦也　18歳　投手　延岡学園高　183cm92kg　右投右打　
3位　工藤泰己　22歳　投手　北海学園大　175cm87kg  右投右打
4位　渡辺一生　21歳　投手　仙台大　170cm70kg　左投左打
5位　新井唯斗　17歳　外野手　八王子高　183cm80kg　右投左打
6位　松永大輝　22歳　投手　白鴎大　172cm68kg　左投左打
7位　小宮悠瞳　18歳　投手　川崎総合科学高　180cm73kg　左投左打

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【DeNA　総評】

　宮崎敏郎選手の負傷以降、筒香嘉智選手が頑張って埋めた「三塁手」のポジション。数年前から「宮崎の後釜」という表現で叫ばれてきた持ち越し課題が、いよいよ現実のものとなって、ここに適役・立石正広選手が現れたかと思ったら、残念無念、「赤い糸」は結ばれなかった。

　そんなこともあろうかと、横浜DeNAは、ちゃんと「二の手」を準備していた。今春、そして今秋、東洋大のリーグ戦のネット裏には横浜DeNAスカウト陣が複数控えて、1位・池田彪我三塁手のプレーに目を凝らし、ビデオに収めて、いくつものビューポイントからその走・攻・守に注目していた。

　見るからに屈強そうな体躯は、立石選手以上の逞しさが漂い、弾丸ライナーで右中間フェンスを直撃し、時にはスタンドインする打球スピードは目を見張る。逆に、タイムリー、進塁打が欲しい場面では、チームバッティングに徹するセンスも光り、華麗さはなくても堅実なフィールディングも悪くない。

　名より実を取った「繰り上げ1位」の人選となった。

　投手に10人近い大量の戦力外通告のあったこの秋の横浜DeNA。右も左も何人でも欲しい状況で、バリエーション豊かな5投手を指名した。

　2位・藤川敦也（延岡学園高）は他球団が「繰り上げ1位指名」するんじゃないかと心配した剛腕だ。確かに、この3年間は順調じゃなかった。故障あり、不調ありの苦闘の時間は長かったが、乗り越えた強さが素晴らしい。

　自慢の剛速球も、まだクオリティに高校生らしいバラつきはあるが、ハマった時の伸び感はプロの打者でもたじろぐだろう。「最大値」の大きさなら、今年の高校生投手の中でもトップと評価している。

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