「本当になんでなんだろう…」出雲駅伝まさかの7位…青学大“最強世代”2年生エースの誤算はなぜ起きた？ 原晋監督は「ポテンシャルに期待していた」

　学生駅伝の開幕戦となった出雲駅伝で、箱根駅伝王者の青山学院大が7位とまさかの苦戦を喫した。

　アンカーに配された大エースの黒田朝日（4年）を除けば、全員が初めての出雲路。箱根8区で2年連続区間賞の塩出翔太（4年）が5区で、黒田が6区で2区間連続区間賞と終盤に意地を見せたが、優勝争いはおろか、トップ3の争いにも顔を出すことはなかった。

苦戦した“最強軍団”2年生世代

　前半の1～3区を任されたのが2年生だった。大学入学前に原晋監督が“最強軍団”と称した世代の選手たちだ。

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　その最強世代の筆頭格こそ、今回2区を走った折田壮太だった。

「（夏合宿で）1次、2次、3次と練習を積んだ中で、非常に良い状態で出雲に乗り込んでくることができました」

　折田は自信を持って、初めての出雲駅伝に臨んだはずだった。

　しかし、思わぬ苦戦を強いられる。1区の小河原陽琉からトップと18秒差の6位でタスキを受けると、序盤は早稲田大の山口智規（4年）に食らいつこうというそぶりを見せた。だが、ハイペースに付いて行くことができず、結局、順位を上げるどころか、区間10位と振るわず11位に後退してしまった。

2区を走って区間10位と苦戦した折田　©Satoshi Wada

『ばけばけ大作戦』を掲げて臨んだ今回、原監督は若い力が「どう化けるかを期待していた」が、折田は不発だった。

「（状態が良かっただけに）『本当になんでなんだろう……』という思いが強い」

　折田自身、悔しさを抱えつつも、こう首を傾げていた。

【次ページ】　「勝負の2区」に折田を配した理由は…？