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野球クロスロードBACK NUMBER
プロ野球“最後のドラ10選手”はなぜ覚醒した? 高校最後の夏「初戦コールド負け」だった28歳が「侍ジャパンに初選出」までの“成り上がり野球人生”
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph byJIJI PRESS
posted2025/10/16 11:03
今季、オールスター出場に侍ジャパン初選出と飛躍した楽天の西口直人。2016年のドラフトでは「10位指名」だった
指名順位が物語るように、アマチュア時代に西口の名が中央球界で躍ることはなかった。
高校は地元の大阪にある公立の山本高である。
高3の夏は…初戦でコールド負け
3年時は春季大会こそ4回戦まで勝ち進むも、夏の地方大会は初戦でコールド負けを喫した。
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「自分がいた高校は部員数も少なかったし、甲子園なんて夢のまた夢っていうような感じだったんで」
2年生エースとして13年夏の甲子園で全国制覇を果たした、前橋育英の高橋光成(西武)など名を馳せる同級生を、西口はどこか雲の上の存在のように見ていたという。
高校を卒業した西口は、プロ野球で実績を残した建山義紀(元日本ハム他)や藤本敦士(元阪神他)らを輩出した、甲賀健康医療専門学校(現:ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校)で腕を磨いた。
アスリート育成に特化した同校で研鑽を積んだことにより、ストレートの最速が149キロにまで伸びた。そこでついにプロ野球関係者の目に留まる存在となっていく。
<次回へつづく>

