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プロ野球“最後のドラ10選手”はなぜ覚醒した? 高校最後の夏「初戦コールド負け」だった28歳が「侍ジャパンに初選出」までの“成り上がり野球人生”

posted2025/10/16 11:03

 
プロ野球“最後のドラ10選手”はなぜ覚醒した? 高校最後の夏「初戦コールド負け」だった28歳が「侍ジャパンに初選出」までの“成り上がり野球人生”<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今季、オールスター出場に侍ジャパン初選出と飛躍した楽天の西口直人。2016年のドラフトでは「10位指名」だった

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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 今季、オールスターに初選出され、秋には侍ジャパンにも選ばれた28歳の右腕。球界を代表するリリーフとなった男は、いまから9年前のドラフトではまさかの「10位指名」だった過去を持つ。支配下選手では全球団でその年の最後の指名だった「意外性の投手」は、果たしていかにして下剋上を果たしたのか。その秘密を聞いた。《NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む》

 今のところ、西口直人は最後のドラフト10位の選手である。

 ポテンシャルが未知数な金の卵は育成枠で獲得される――。そんな近年の傾向も相まって、西口が楽天から指名された2016年を最後に、プロ野球で「ドラ10」は現れていない。

 この“最後の選手”は、見事に孵化した。

「ドラ10指名」から…球界を代表するリリーフに

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 プロ9年間で主に中継ぎとして173試合に登板。今シーズンは勝ちパターンの一角を担い、52試合に投げ防御率1.07、ホールドポイントはパ・リーグ4位の34と安定したパフォーマンスで楽天のブルペンを支えた。

 ドラ10からの成り上がり。西口は自らが体現したことをこのように誇示する。

「今までの経験と実績が自信になっていると思いますね。一軍でちょっと投げさせてもらえるようになってから、『これ以上にもっと、もっといい成績を残してステップアップできるように』と強い想いでやってきたんで」

【次ページ】 高3の夏は…初戦でコールド負け

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