ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
体重マイナス30キロ「もうあの食事はできない…」“野人”と呼ばれた中西学58歳が明かす、引退後のリアルな現在「それでも生きていかなあかん」
text by

堀江ガンツGantz Horie
photograph byL)Keiji Ishikawa、R)AFLO
posted2025/10/17 11:00
2020年に引退した元プロレスラー・中西学の現在の生活とは?
中西が考える「引退してもプロレスラー」
――ご実家が京都府にある中西さんが、現在、東京や京都ではなく愛知県にお住まいになられているのは、どういった経緯があったんですか?
中西 愛知県で昔から懇意にさせていただいてる社長さんがいまして、その方に相談したら、こっちで一般の仕事のお手伝いをさせていただいています。職場で失敗や間違いが多くて、ご迷惑をかけています。プロレスに関する仕事もできるだけやらせてもらっている感じですね。
――引退後、新日本とは「レジェンド契約」を結んで、そういった芸能関係の窓口をやってもらっているんですよね?
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中西 そうです。レスラーとしてではなく、タレント契約ですね。まあ、現役選手がたくさんいる中で、引退した自分にプロレスの仕事っていうのは、そうそう来ないですよ。だから、その中でいただけた仕事は一生懸命やろうと思ってます。
――以前、中西さんは、「引退しても自分はプロレスラー」っておっしゃってましたけど。
中西 言いましたけど、実際は難しかったですねー(笑)。
――そうでしたか(笑)。
中西 ホンマにね、かっこいいことばっかり言って。「ええ加減にせえよ!」って(笑)。
――今後についてはどうお考えですか?
中西 だから今後は、いただけた仕事を自分なりに一生懸命やって、その流れで何か新しいことができたらなとは思ってますけど。どんな仕事も大変ですよ。まあ、自分はプロレスラーとしても不器用で、モノになるまで時間がかかったんで。どんなことでも愚直にやっていくしかない。そういう姿勢が、自分にとっての「引退してもプロレスラー」ということですかね。まあ、周りからすれば、「そんなカッコつけたこと言ってないで、ちゃんと真面目に働け!」って言われそうですけど(笑)。
(撮影=石川啓次)

