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TBS人気競馬ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』馬主役・佐藤浩一が語る“トウカイテイオーとの縁”「週末はよく渋谷の場外馬券場に行ってました」
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生島淳Jun Ikushima
photograph byShunsuke Imai
posted2025/10/26 11:00
TBS系で放送されている日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」に馬主役として出演している佐藤浩一
その熱狂から佐藤さんは、自分の傍に「トウカイテイオー」を置くことにした。
「その当時、家でケヅメリクガメを飼っていたんです。その亀を“トウカイテイオー”と名付けました(笑)」
その後、2008年から'10年にかけては、JRAの「CLUB KEIBA」のCMに蒼井優、大泉洋らとともに出演。
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「CMに出演してからは、レースは熱心に見ていましたけど、馬券はあまり買わなくなったかな。なんか遠慮しちゃって(笑)」
これだけ競馬に思い入れがあるのだから、今回の役どころのように、「馬主になってみたい」という思いを抱いたことはなかったのだろうか。
「それがなかった。向こう側に行こうとは思わなかったんですよね。俳優では、小林薫さんが30年近くオーナーでいらっしゃるし、知り合いにも馬主さんがいます。馬主といっても、会社、個人、あるいは馬が好きで、一口馬主として参加されている方と様々ですが、今回、僕が馬主役をやることになりましたと話したら、みなさん喜んで下さった。それがうれしかったな。みなさん、早見(和真)さんの原作も読んでらっしゃるし、僕の方も『この言い方で合ってますか?』と質問したりして(笑)」
馬に乗ることは俳優の仕事の一部
様々な形で競馬の世界と関わってきた佐藤さんだが、馬に乗ることは俳優としての仕事の一部でもあった。
「20代半ばからですから、かれこれ40年近く馬に乗ってきたことになります。最初は、'88年に公開された『敦煌』の仕事で馬に乗ることになりましてね。西田敏行さんをはじめクルーと一緒に中国に半年ほどロケに行きましたが、休みの日はあっても、遊びに行くような場所がない(笑)。そうなると、休日でも馬に乗るのが、それこそ遊びになったんです」
それから自分なりの馬に乗る楽しみを味わい、実際に上達もした。乗馬の世界では馬に乗った回数や、レッスンを受けた回数を「鞍」という単位で表す。
「それこそ何百回乗ったら一人前という基準もあったかと思いますが、『敦煌』の時だけで優に百鞍は超えていたはずです」
印象に残っているのは'12年に公開された映画『のぼうの城』だ。鎧甲冑に身を包み、右手には槍、左手一本で手綱を握って敵方の鉄砲隊に向かって咆哮する。並々ならぬ乗り手であることがうかがえた。いまでは千鞍を超えるベテランだが、落馬をしたこともあった。
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