- #1
- #2
メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
ドジャース佐々木朗希「これぞクローザーの仕事」は「アメフトのおかげ」!? 現地のNHK解説者が見た「厳しい場面で」「連投」できた意外なワケ
posted2025/10/08 17:40
フィリーズとの地区シリーズ第2戦でセーブを挙げ、好守備を見せたフリーマン、マンシーらと喜ぶ佐々木。彼のクローザー登板を可能にした外部要因とは?
text by

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph by
Getty Images
ドジャース対フィリーズの地区優勝シリーズ、私はNHKの解説のためにフィラデルフィアに来ています。実はこの街を訪れるのは初めて。フィリーズのファンは全米でも屈指の熱狂ぶりと聞いてはいましたが、いやはや聞きしに勝る勢いでした。
このシリーズの前に、ワイルドカードシリーズの解説で滞在したロサンゼルスは、わりに落ち着いていて、まだまだこれからでしょう、とでもいった雰囲気でした。ところがフィラデルフィアは街の各所がフィリーズのチームカラーの赤を押し出していて、キャッチフレーズの「レッド・オクトーバー」を、街全体で応援している感じです。
私も、PL学園時代に、年に一度の外出で観た思い出の映画『ロッキー』でシルヴェスター・スタローンが駆け上がったことで有名な、フィラデルフィア美術館の階段を訪れて大満足でした。と、これは野球と関係ありませんね(笑)。
大谷にも自チームにもブーイング
ADVERTISEMENT
フィリーズの本拠地シチズンズ・バンク・パークを体感して本当に驚いたのが、大谷翔平選手が打席に入った際の大ブーイングです。大谷選手はアウェーの球場でも好意的に受け入れられていることが多くて、ブーイングを受けている印象はあまりなかったのですが、今回は球場全体が声を揃えて、息のあったブーイング(?)を浴びせかけてくる。それどころか、チャンスで凡退するとフィリーズの選手にも容赦なくブーイング。実に厳しいというか、熱狂的なんです。
さて、そんな熱いファンの声援のなか、ご存知の通り、ドジャースが第1戦を5-3、第2戦は4-3と接戦を制して連勝しました。まずは、2試合とも最後を締めた佐々木朗希投手に触れないわけにはいきませんね。
自信喪失状態のドジャースブルペン陣
この秋、ドジャースには「7、8、9回の呪い」でもあるんじゃないかと思うほど、ブルペン陣が自信喪失状態に陥っています。まず第1戦は2点リードの7回から先発・大谷投手のリリーフとして、本来先発のタイラー・グラスノー投手をつぎ込みましたが、8回裏に2死満塁のピンチを招き、アレックス・べシア投手がどうにかしのいで9回を迎えました。

