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凱旋門賞“まさかの14着惨敗”クロワデュノールの敗因を探る「馬場でも、臨戦過程でもなく…」“日本馬最先着”5着ビザンチンドリームは「型を貫いた」
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島田明宏Akihiro Shimada
photograph byAFP/JIJI PRESS
posted2025/10/06 17:00
凱旋門賞を制した地元フランスのダリズとミカエル・バルザローナ。3頭が出走した日本馬の最先着はビザンチンドリームの5着だった
ビザンチンドリームは今年2月、芝3000mのレッドシーターフハンデキャップで60kgを背負いながら海外初参戦初勝利をマーク。次戦の天皇賞・春は2着と、日本では活躍の場が少なくなっている長距離を得意としている。毎年同じことを言っているような気もするが、凱旋門賞を勝つのは、こういうタイプか、あるいは、(参戦せずに終わったが)イクイノックスのように飛び抜けた能力を持つ馬のどちらかなのか。
「上位馬はすべて内枠」特殊な馬場状態だったか
この凱旋門賞の1着から5着までのゲート番は、2、1、3、5、15と、15番のビザンチンドリーム以外はみな内枠だった。
普通、馬場が悪化すると、馬が殺到する内よりも外が有利になるのだが、マーフィーがコメントしたように、内がいいという特殊な状態だったようだ。
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今年でのべ38頭の日本馬が凱旋門賞に出走したことになる。「ミスター競馬」野平祐二が騎乗したスピードシンボリが日本馬として初めて参戦(着外)したのは1969年のことだった。あれから56年。日本の競馬界は大きく発展し、ドバイでも香港でもサウジアラビアでもアメリカでも頂点のレースを制するまでになった。
最後の牙城を崩すのはいつなのか。一度でも崩してしまえば立てつづけに勝てるだけの力を、日本の人馬は持っているはずだ。


