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「ササキだけが “答え”に見えた」クローザー・佐々木朗希はドジャースの救世主か? 米メディアは絶賛…悩めるスコットも脱帽「とんでもないやつだ…」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byGetty Images
posted2025/10/04 06:00
シーズン終盤からポストシーズンにかけて見事な救援を披露している佐々木朗希。今後はどのような起用が想定されるのだろうか
では、今後のポストシーズンで佐々木はどこで起用されるのか。
最も現実的なのは、リードした終盤の9回だ。ワイルドカード・シリーズで見せたように、圧倒的なボールで相手打者をねじ伏せ、試合を締める“新クローザー”としての役割である。
一方で、もう一つの可能性は、先発が序盤で崩れた試合でのロングリリーフも考えられる。2イニング以上を無失点で抑え込めば、流れを取り戻す大きなカードになる。
今後の起用は?「9回に固定する必要はない」の声も…
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そして、リーグ優勝決定シリーズやワールドシリーズでは、終盤戦の最終局面での投入も想定される。『スポーツ・イラストレーテッド』のトム・ベルドゥッチ氏が「9回に固定する必要はない。最も重要な場面で使うべきだ」と語ったように、局面を決定づける“切り札”としての起用が現実味を帯びてきた。
かつては涙をこらえるようにベンチへ戻った新人右腕が、いまや満面の笑みでチームメイトとハイタッチを交わす。その表情の変化は、立場の変化をそのまま映し出している。
仲間たちが信頼する言葉。そして現地メディアが一斉に「救世主」「新クローザー」と報じる姿勢――そのすべてが示しているのは、佐々木がドジャースのブルペンに現れた“答え”だという現実である。わずか11球。だが、その衝撃は10月のドジャースを大きく変えようとしている。

