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「ダイさん!私を出して!」ルーキーの直談判がチームを変えた? “呪縛を解いた”大阪マーヴェラスが「SVリーグ連覇」を宣言する理由
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byYohei Osada/AFLO SPORT
posted2025/10/08 11:00
SVリーグ初代王者に輝いた大阪マーヴェラス。キャプテン田中瑞稀は「連覇」を公言した
シーズン序盤に喫した連敗が呪縛を解き、劣勢の中でも「試合に出して」とアピールする選手の姿勢がチームに一体感を生み出した。ようやくたどり着いた頂点の喜びも一瞬で、早くも新しいシーズンが始まろうとしている。
成長を求め続けた先に最高のフィナーレを迎えたい、と謙虚に語る指揮官とは裏腹に、選手たちはあえて「連覇」を掲げる。勝ち続けることを重圧としたように、「連覇」も余分なプレッシャーになるのではないか。今季もキャプテンを務める田中に問うと、間髪入れずに答えた。
「連覇って優勝したチームにしか立てられない目標じゃないですか。だからあえて掲げたかったし、勝ち続けないといけないじゃなくて、また新しいチャレンジをする。ダイさんの『ミスを恐れずやってみよう』というプラスなマインドもチームに浸透して、今シーズンもほんとにいろんなチャレンジをしてきているので、勝たなきゃと気負うんじゃなく、バレーボールを楽しんで『もっと楽にいこうよ』ぐらいの気持ちで臨める。そのほうが、いいプレーにもつながると思うんです」
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楽しく、極める。そしてもうひとつ、勝者になったからこそ得た武器もある。
「プライド、ありますから」
変化を恐れず、再び頂を――10月10日、SVリーグ連覇に向けたシーズンがいよいよ幕を開ける。

