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「1年目の清原和博の方がはるかに上」2年目の“若造”松井秀喜はなぜ覚醒したのか…対戦相手の証言「普通の選手とは違う大きさを持った打者」
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鷲田康Yasushi Washida
photograph byJIJI PRESS
posted2025/09/29 17:35
高卒1年目は57試合出場11本塁打、2年目には全130試合出場し20本塁打を放った巨人・松井秀喜
「僕も初めて松井を見た印象は、とにかく大きいなということでした」
小早川は松井の第一印象をこう振り返る。
「ただ、大きいというのは背が高いとか肉体的なものとは違うんです。体全体から醸し出す圧というか……清原とかもそうでしたし、当時の広島で言えば江藤智がそう。江藤なんかそんなに上背はなかったけど、やっぱりパッと見た時に大きさを感じた。松井もそういうスラッガーの圧というか、高校を出たばかりの1年目から普通の選手とは違う大きさを持った打者でした」
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1年目から11本塁打を放ったように、素材としてはピカイチだった。しかしこの頃の松井はまだまだ“若造”であり、打撃技術はあらゆる意味で未完成だった。
松井がお手本とした選手とは?
その未完の大器を一人前に育て上げるためこの年の開幕直後から始まったのが、生涯の師となる長嶋による素振りを中心としたマンツーマン指導、いわゆる「4番育成1000日計画」だったのである。
そこで長嶋と松井が追い求めたものは何だったのか?
「理論的には絶対にあり得ないんですけど、ボールがミートポイントにきてから振り出してもとらえられる、究極のスイングスピードでした」(松井)
その究極のスイングを目指す松井にとって、実はお手本となる選手がこの年の巨人にはいたのである。
落合博満だった。
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