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世界陸上「予選突破」…“史上最高レベル”日本女子100mハードルでベテラン選手が大活躍のワケ 「年を重ねても活躍」の理由はどこにある?
posted2025/09/15 17:20
今回の世界陸上代表を争った(左から)中島ひとみ、寺田明日香、清山ちさと、福部真子。いずれも30代前後のベテランだがここ数年で一気に記録を伸ばした
text by

和田悟志Satoshi Wada
photograph by
Kiichi Matsumoto/Nanae Suzuki
熱戦続く東京世界陸上の女子100mハードルで、準決勝進出を果たしたのが中島ひとみ(長谷川体育施設)と福部真子(日本建設工業)だ。ともに今年で30歳になるベテランだが、ここまでのキャリアには様々な苦悩があった。《NmuberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
東京2025世界陸上の女子100mハードル代表の福部真子(日本建設工業)は、若くして結果を出したハードラーだった。
同じく代表の中島ひとみ(長谷川体育施設)とは同級生で、中学時代に四種競技で全国優勝を成し遂げている。高校時代は100mハードルでインターハイ3連覇。高校2年時には世界ジュニアでも準決勝に駒を進めており、将来を嘱望された選手だった。
しかし、大学時代は伸び悩み、社会人になってからもなかなか結果を出せずにいた。2020年の日本選手権は予選で敗退し、東京五輪イヤーの21年の日本選手権も決勝に進むことができず、日本代表選考の俎上に上がることもなかった。
福部の転機となった22年…日本記録も更新
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そんな福部が再び輝きを放つようになったのは22年のこと。
自己記録を一気に12秒台まで伸ばし、日本選手権で初優勝を果たす。するとオレゴン世界陸上では準決勝に進み当時の日本記録を打ち立てた。そして、24年には自身の持つ日本記録を12秒69まで伸ばした。

