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世界バレー4位は“合格点”か「最後まで諦めない」新生・女子バレー 石川真佑ら躍動もメダル逃す…それでも未来を照らす“3つの理由”
posted2025/09/08 11:05
バレーボール世界選手権3位決定戦でブラジルに敗れた日本。同大会15年ぶりとなるメダルにあと一歩届かなかった
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田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Volleyball World
“ニッポン”と“ブラジル”のコールが響くタイの会場の熱気が伝染するように、握る手に汗がにじむ。バレーボール世界選手権の3位決定戦は、2時間28分にも及ぶ激戦となった。
2セットを先取されながらフルセットに持ち込んだ日本は、第5セット終盤で一時逆転し、大会15年ぶりのメダルに手が届きかけていた。しかし最後は、キャプテン石川真佑の放った渾身の一打が相手の2枚ブロックに阻まれ、16対18。熱戦に決着をつけたのはブラジルだった。
思わず悔しさが言葉になって出たが、それ以上に面白い試合を見せてくれたことに驚き、そして心が躍っていた。
女子バレー躍進“3つ”の要因
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今大会、日本は何度も劣勢を跳ね除けてきた。予選リーグのウクライナ戦、準々決勝のオランダ戦、そして前述のブラジル戦。2セットを連取されても大きく点差をつけられても、何度も息を吹き返したカムバックを果たした。
最後まで諦めない。絶対に、勝てる――。勝利を信じて戦う選手たちの目はギラギラしていた。
惜しくもメダルは逃したが、今夏のネーションズリーグに続いて4強入り。パリ五輪では予選ラウンド敗退に終わっていたが、なぜこれほどまで戦えるようになったのか。トルコ出身の39歳、フェルハト・アクバシュ監督が就任して迎えた初めてのシーズンで“躍進”を遂げた理由は3つある。

