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「セナさんも最後、コートに立つ時間が…」石川真佑と抱き合って何を話した? 女子バレー関菜々巳(26歳)流した涙以上に光った“笑顔”の価値
posted2025/09/10 11:06
バレーボール女子日本代表の副キャプテンとしてチームを支えたセッター関菜々巳(26歳)。決勝進出を逃したトルコ戦後に流した涙が印象的だった
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Volleyball World
やっぱりスポーツは楽しんでなんぼ。9月7日までタイで開催された世界選手権で、バレーボール女子日本代表が躍動する姿に改めてそう感じさせられた。
「本当に毎試合強くなっているなと思いますし、全員が勝ちにこだわって、すごく試合を楽しめていて、それで今日も勝つことができて、感謝です」
準決勝進出を決めたオランダ戦後、コートインタビューに答えてそう話す和田由紀子の背後で、関菜々巳が楽しげに、宮部藍梨の差し出すハンディファンの風を浴びていた。
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セッターの関は“楽しむ”ことによって大きく変わった選手の一人だ。
「楽しむ」は今年就任したフェルハト・アクバシュ新監督の口癖でもある。キャプテンの石川真佑はこう話す。
「試合の中で苦しい状況でも、楽しむことだったり、笑顔を忘れずにということはすごく選手に言ってくれる。自分たちが勝ちにいかなきゃいけない緊張感だったり、プレッシャーがある中でそういう声掛けをしてくれると、楽になるというか、変にプレッシャーを感じずにできているんじゃないかなと思います」
ただ、関が楽しむことの大切さに気づいたのはアクバシュ監督に出会う少し前。イタリア・セリエAの強豪イモコ・コネリアーノで過ごした昨シーズンだった。

