「外敵でもいい。その方が面白い」竹下幸之介30歳がG1優勝後に語った“DDTへの恩義”「プロレスラー冥利に尽きますね」“一番強い”ザックとのIWGP戦へ 

「そしてもう1つはIWGPを取りにいく。チャンピオンのザック・セイバーJr.とナイジェル・マッギネスの試合が『FORBIDDEN DOOR』で決まっている。誰が相手でもいいし、それがいつであろうと、どこであろうとボクは構いません。いつでも日本に呼んでくれれば来るし、新日本プロレスが『ここでやってくれ』と言ってくれればボクは行く。本音を言えば、次のタイトルマッチもザックが防衛してくれれば、ボクはザックとIWGPがやりたい。そう遠くないうちに、近いうちにボクはやりたい。ザックからIWGPのベルトを取りたい。なぜならザックが一番強いと思っているから。一番ボクが強いと思うレスラーからIWGPを。そしてチャンピオンとして1.4の舞台に立ちたい。今、ボクの頭の中にあるのはその2つ」

なぜザックにこだわるのか？ 竹下の考える「強さ」

　竹下はザックにこだわる。

「ザックにしかないスタイルを持っていること。ザック・セイバーJr.のプロレスっていうものを持っているということ。これは何よりも強みだと。プロレスラーとして、ボクも常にそういうものを探しています。竹下と言えばこうだって言えるもの。ザックはそれを持ってるから、やっぱりそういう個性を持った、そして1つの道を極めたチャンピオンと戦いたい」

コーナーから真っ逆さまにザック・セイバーJr.を落とす竹下幸之介　©Essei Hara

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　竹下とザックは1勝1敗だ。

「大阪の公式戦では、初対戦でタップアウトしましたけど、半分絞め落とされてました。有明アリーナの準決勝では、ボクが結果的に勝利を収めましたけど、途中で意識を飛ばされ、控室に帰った時にはここがどこかもわかっていない、そういう状況まで追い込まれた。それは強いからなんですよ、ザックが。ボクは強いヤツに勝ってIWGPのベルトを巻きたいので、ザックにもう一度、ボクの前に立ってほしい」

　優勝後には多くの祝福のメッセージが届いたという。

「たくさんの連絡をいただいて、ボクはこれまでDDTでもAEWでもたくさんのベルトは取ってきましたけども、祝福していただいた数では今回が一番多かった。それだけ『G1 CLIMAX』っていうのは、みんなが知ってるものだし、それがいかに大変なことかっていうのをみんなわかってるからこそ、それだけの数になったと思ってます」

　EVIL率いる悪の軍団の度重なる乱入と混乱から、それを阻止し1対1の戦いに戻してくれた者たちがいた。そのうちの一人、ロッキー・ロメロの存在は竹下にとって大きなものだった。

ロッキー・ロメロと優勝を喜ぶ竹下幸之介　©Masashi Hara

「試合が終わって、バックステージに帰るまでに、一番最初に感謝を伝えたのは、ずっとこの1カ月もセコンド、そしてタッグパートナーにいてくれたロッキー・ロメロ。ロッキーがこの1年間、この『G1』だけでなく、アメリカでもメキシコでも、ボクと同じスケジュールで帯同してくれて、時にはこうやってセコンドとかついて支えてくれました。なので、優勝して一番最初に感謝を伝えたのはロッキーでしたね」

　二人はビールで優勝を祝った。

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