プロレス写真記者の眼BACK NUMBER

「外敵でもいい。その方が面白い」竹下幸之介30歳がG1優勝後に語った“DDTへの恩義”「プロレスラー冥利に尽きますね」“一番強い”ザックとのIWGP戦へ

posted2025/08/20 17:01

 
「外敵でもいい。その方が面白い」竹下幸之介30歳がG1優勝後に語った“DDTへの恩義”「プロレスラー冥利に尽きますね」“一番強い”ザックとのIWGP戦へ<Number Web> photograph by Essei Hara

初制覇した『G1 CLIMAX』のトロフィーを手にポーズを決める竹下幸之介。次のターゲットはIWGP世界ヘビー級王座だ

text by

原悦生

原悦生Essei Hara

PROFILE

photograph by

Essei Hara

 35回の長い歴史を持つ新日本プロレスの『G1 CLIMAX』はKONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)がその強さを存分に見せつけて初優勝し、歴代の「夏男」たちに名を連ねた。解説席には元祖「夏男」蝶野正洋の姿もあった。

「外敵でもいいと思います。その方が面白いから」

 リーグ戦をBブロック3位で決勝トーナメントにコマを進めた竹下は、8月14日の後楽園ホールでデビッド・フィンレーを撃破。8月16日の有明アリーナでの準決勝に進み、IWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.と対戦して勝利した。

 8月17日、有明アリーナでの優勝決定戦では、辻陽太を退けて勝ち上がったEVILを必殺のレイジングファイヤーで仕留めた。

ADVERTISEMENT

 竹下は現在AEWを主戦場にしているが、高校生の時デビューしたDDT、新日本にも籍をおき、3団体所属という立ち位置だ。

「(新日本にも)所属はしてますけど、外敵でもいいと思います。その方が面白いから。少なくとも、所属していても生え抜きではないわけだし、生え抜きの選手たちがいまのボクを見て『オマエは新日本プロレスの道場でスクワットしてないだろ。腕立てしてないだろ』そう思ってくれてもいい。でも、逆にボクはみなさんがしてない経験してきてるんで。一人でアメリカ行ったし、そこでチャンスを掴み取ってきた。まあ、イデオロギーっていう言葉で片付けてしまうと簡単なんですけど、ボクにはボクの矜持があるし、新日本プロレス生え抜きの人たちにはその矜持があると思うので、それを戦いの中で昇華させていければ、ボクもやりがいがあります」

 優勝の余韻に浸る時間は、竹下にはない。

「今、考えていることは2つ。1つは、来年の『G1 CLIMAX』をどうやって優勝するか。これは欲でもなんでもなくて、この『G1 CLIMAX』に優勝したことイコール、プロレス界で最強の座を手にしたってことなので。イギリス行ってAEWの試合があってそこからまたアメリカ、メキシコ、カナダ、まあもちろん日本も。各国でまたここから1年間戦っていくわけで。これからの一戦一戦には、『G1 CLIMAX』を優勝したTAKESHITA、がついてくると思っています。優勝したからにはもっと強くならないといけない。もっと強くなって、もっと強くあり続けて、そしてまたきっと来年の『G1 CLIMAX』を迎える。そして、また強さを見せる。すごくシンプルな話で、常に最強を更新し続けるためには、今年の『G1 CLIMAX』を取ったからこそ来年の『G1 CLIMAX』、それも視野に入れてまたここからの1年間を過ごさなきゃいけないなと思っているので。それがまず思っていることの1つ」

【次ページ】 なぜザックにこだわるのか? 竹下の考える「強さ」

1 2 3 4 5 NEXT
#竹下幸之介
#EVIL
#ザック・セイバーJr.
#坂崎ユカ
#ロッキー・ロメロ

プロレスの前後の記事

ページトップ