「投げられるまで待ってる」仲間の言葉が支えに…甲子園“14年ぶり復活の古豪”エースが“手術回避”で最後の夏に懸けるワケ「皆のために投げたい」

　センバツで優勝候補の一角と目された東洋大姫路のエースだった阪下漣。ところが、その大舞台で右ひじの靱帯損傷が発覚する。

　大会後、医師からは「治すためには手術が必要である」と宣告された。

靭帯損傷も…保存療法を選んだワケ

　だが、阪下はひじにメスを入れず、リハビリをメインとしたプログラムで復帰を目指す、保存治療を選択した。

センバツでは優勝候補のチームのエースとして臨んだが…　©JIJI PRESS

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　理由はただひとつ、夏にリベンジするためである。

「甲子園で不甲斐ない結果に終わってしまって。自分の野球人生のなかでも一番、悔しい終わり方をしてしまったので『夏は絶対に日本一を獲るんだ』っていう気持ちでマウンドに立つために、チームのためにと思って」

　センバツが終わってからの6週間のノースロー調整を経て、キャッチボールから始まるボールを使ったリハビリで少しずつ出力を高めていく――。阪下が言うには、このプロセスは円滑に進まなかったという。

　シートバッティングで実戦登板を果たせても、悪夢がよぎる。「また、あの時みたいな右ひじの感じになったらどうしよう……」。力を抑制してしまう自分がいた。

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