「昔はとにかく調べたけど…」広陵高“甲子園出場辞退”で考えるプロスカウトは“チームの不祥事”をどう評価するのか問題「建前の是非じゃなく…」 

　つい最近、女性を襲って逮捕された元選手は「育成指名」だったが、近年、窃盗を繰り返した逮捕された元選手も、やはり再犯で逮捕された選手や、もっと以前までさかのぼれば強盗殺人事件まで起こした元選手も、振り返ってみれば入団した時はドラフト1、2位で指名され、将来を嘱望された選手たちだった。

「昔は、とにかく調べたけどね」

　長くプロ野球のスカウトをつとめた方が、当時を振り返る。

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「獲りたいと思う選手がいたら、実家に行く前に実家の近所の駄菓子屋とか、食堂とか、そういう場所でどんな子なのか、どんな親なのか、それとなく聞いて回ってね……えっ？ そうそう、ほとんど興信所ですよ、やってることは。でも、今みたいにSNSもないし、メディアもそこまで伝えてくれないから、当時はそれが必要だったんだけどね」

スカウトによる「調査」も時代とともに変わっているという　※写真はイメージ　©Hideki Sugiyama

今と昔…スカウトの「調査」の違い

　では、今の「調査」とはどんなものだろうか？

「今は選手の実家までは行きません。昔の興信所みたいなこと？ もちろんやりませんよ。高校生だったら、あくまでも学校で面談して、親御さんにもそこに入ってもらって。その代わり指導者の方には、本人について詳しく尋ねますけどね」

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