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「極論だと“夏実施をやめる”となりますが」酷暑の高校野球…高野連が悩む現場のリアル「地方大会は冷風機、扇風機の取り合いになるようで」
posted2025/08/05 06:02
2023年夏の甲子園で、チームメートの首を冷やす慶応の清原勝児(当時)
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph by
JIJI PRESS
二部制が拡大…1回戦はすべて午前・夕方開催に
昨夏の甲子園(2024年:第106回全国高等学校野球選手権大会)は、酷暑の時間帯の試合を避けるために――史上初めて一部の日程が午前・午後の「二部制」で行われた。
【大会初日:8月7日】
午前の部:朝8時半から開会式→10時から第一試合
夕方の部:16時から第二試合
【二日目、三日目:8、9日】
午前の部:8時から第一試合、第二試合
夕方の部:17時から第三試合
第三試合の多くはナイトゲームとなった。この「二部制」は、今年、さらに時期を広げて実施される。
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【大会初日:8月5日】
16時から開会式→17時半から開幕試合
【二日目から六日目:6~10日】※すべての一回戦と二回戦の一部
午前の部:8時から第一試合、第二試合
夕方の部:16時15分から第三試合、第四試合
(8月8日は午前の部のみ)
さらに、第二試合が13時45分までに、第四試合が22時までに終了しない場合は「継続試合」となる。また、試合前に行う恒例の「シートノック」も、時間を7分間から5分間に短縮。実施するかどうかは各校の選択制にすることになった。
無事に終われるか不安なのが正直なところです
この「二部制」の導入について、日本高野連はどのように評価しているのか。
「正直申し上げると、ドキドキしているという心境です」
日本高等学校野球連盟、井本亘事務局長に話を聞くと、こう切り出して続けた。
「今年の気温上昇は例年よりも早くて、6月末には猛暑になっていましたし、無事に終わることができるか、不安に思っているのが正直なところです。


