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賛否両論の7回制とDH制だけでなく「リプレー検証も検討しています」日本高野連に改革の真意を聞く「高校野球に全然興味のない人を含めて…」

posted2025/08/05 06:03

 
賛否両論の7回制とDH制だけでなく「リプレー検証も検討しています」日本高野連に改革の真意を聞く「高校野球に全然興味のない人を含めて…」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

DH制の導入に、7回制へのアンケート……日本高野連が推し進める改革の背景を直撃取材した

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Nanae Suzuki

賛否両論の7回制にDH制導入、酷暑対策に新規格バット……高校野球の改革を実行する側が語ったリアルな本音とは? 夏の甲子園を前に日本高野連に直撃取材した。〈NumberWebレポート/全4回。第1回からつづく〉

7回制実施の背景に“7つの問題意識”

 甲子園大会の「暑熱対策」「二部制」にも大きくかかわってくるが、今、高校野球では「7回制」の議論が行われている。

 今年3月には今秋の「国民スポーツ大会」の高校野球を硬式、軟式ともに7イニング制で実施することを決めた。これは2月に行われた日本高校野球連盟の理事会での決定を受けたものだ。「9回制→7回制」への取り組みは既定路線なのかと思ったが――日本高野連は6月30日、「7イニング制に関するアンケート調査実施について」という文書を発表した。

 この発表によると、7回制の実施を検討する背景として、以下の「問題意識」が整理されている(一部省略)。

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(1)加盟校間で部員数の差が顕著になり部員不足による連合チームも増加している中、高校野球の今後、10年、20年後の更なる発展を見据えて今何に取り組まなければならないかを考える必要がある。

(2)全国大会ならびに都道府県大会を今後どのようにして運営していくのかを考えていかなければならない。

(3)日本学生野球憲章ならびにスポーツ基本法を念頭にして、成長期である部員が、安全に安心して野球に取り組むための対策を講じていく必要がある。

(4)社会全体で夏季の熱中症リスクが叫ばれる中、夏季に大会を開催することが高校野球関係者以外からどのように映るのかを認識、自覚する必要がある。

(5)普段の練習や公式戦開催に伴い、選手・部員・応援生徒・指導者・審判員・観客などの方々に重大事故が発生してから、あるいは国や自治体からの指示を受けてから議論をスタートするのではなく、高校野球関係者が自主自律の姿勢で議論していかなければならない。

(6)今後も国内の人口減少が見込まれ、更なる気候変動が予想され、暑さもより厳しくなると見込まれる中で「何も対策を講じない」ままでよいのかという危機感を持つべきである。

(7)7イニング制を考察するうえでは、熱中症対策は重要なテーマだが、数ある課題の一つである。一方で、熱中症対策は差し迫った喫緊の課題である。

【次ページ】 実際、高野連はどう考えているのか…聞いてみた

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