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「完璧すぎる」藤井将棋だけでなく「か、カッコイイ」1000勝名棋士の若手時代や“サッカー好き女流”の赤黒ユニ風和服にマンガ家夫婦ビックリ
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千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida/日本将棋連盟
posted2025/08/02 06:00
7月の将棋ハイライト。イラストは関連記事などからご覧になれます!
佐々木八段を押し切る形で勝利した姿は力強く、休場の影響を感じさせない指し回しでした。一方、膝の状態については「はっきりしたことは言えず申し訳ないです」とのこと。ムリはしてほしくない一方で、40代唯一のA級棋士としての誇りを見せてほしいとも。
渡辺九段に屈した形の佐々木八段ですが、25日に行われた第38期竜王戦・挑戦者決定三番勝負の第1局では石田直裕六段相手に先勝。2年連続となる竜王戦での「vs藤井将棋」にあと1勝と迫っています。一方で石田六段は北海道出身で、4組優勝から粘り強く挑戦者決定戦まで勝ち上がってきました。36歳にしての初のタイトル挑戦、そして竜王戦ドリームとなるかも観たいところで――どちらに決着がつくか、悩ましい……。
女流棋界では女流六冠の福間香奈清麗と渡部愛女流四段による第7期大成建設杯清麗戦では、福間清麗が連勝でシリーズ2勝とし、連覇へ王手をかけました。両対局とも主導権を握る戦いぶりは、さすがの第一人者といったところ。
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なお北海道コンサドーレ札幌サポーターとして知られる渡部女流四段は、第1局でコンサドーレのユニフォームカラーである赤と黒ベースの和服を着用していました。中継で見ていた僕ら夫婦もビックリしたのですが――サッカー好きの編集担当さんがその対局を取材していたらしく「ち、千田先生!!赤黒の和服です!!」と速報LINEが入りました(笑)。2021年以来となる女流タイトル戦での1勝に、同じJリーグサポーター勢として期待しています。
3)郷田九段1000勝&増田八段ご結婚もめでたい
いわゆる「羽生世代」の大棋士である郷田真隆九段が、9日、東京・将棋会館で行われた第84期名人戦B級2組順位戦2回戦で戸辺誠七段に勝利し、公式戦通算1000勝を達成しました。これは史上13人目の快挙です。
通算対局1649局で1000勝648敗、勝率は6割オーバー。「棋士の方々にお話を聞くと『6割』というのが強さの基準ととらえているようです」という安定した成績を誇る郷田九段。
長年変わらぬ剛直な棋風から「一刀流」と称され、深夜遅い時間に対局を終えてもなお淡々と語り続けていたとのこと。そして田丸昇九段が記した郷田九段の棋士人生の記事で、掲載されていた郷田九段の若き日も……た、端整な顔立ち。
「ABEMA中継で触れていて、郷田先生の若き日のお写真を拝見して、本当にカッコよくてトキめいたの!! また見られるだなんて眼福だわ……」
妻氏が大興奮していました(笑)。

