将棋PRESSBACK NUMBER
「完璧すぎる」藤井将棋だけでなく「か、カッコイイ」1000勝名棋士の若手時代や“サッカー好き女流”の赤黒ユニ風和服にマンガ家夫婦ビックリ
posted2025/08/02 06:00
7月の将棋ハイライト。イラストは関連記事などからご覧になれます!
text by

千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
Junsei Chida/日本将棋連盟
7月の将棋界は多彩な話題で盛り上がりました。将棋ファンの僕ら夫婦ともども心が熱くなったニュースを――イラストとともに振り返っていきましょう!
1)藤井王位の「完璧すぎる読み筋」
北海道で7月29~30日に開催された王位戦第3局。藤井聡太王位が後手で挑み、永瀬拓矢九段に88手で勝利しました。第1局、第2局と角換わりの戦型が続いていましたが、第3局では藤井王位が雁木、永瀬九段が矢倉と異なる組み手から戦いが始まる展開に。この熱戦で永瀬九段が食い下がる中で――最後まで藤井王位が押し切った展開だったとのこと。
印象的だったのは、感想戦での永瀬九段のコメントです。
ADVERTISEMENT
YouTubeでも拝見することができますが――藤井王位の指し手を「完璧すぎる読み筋」と称え、「本当に異次元だと思いました」と語っていたことが印象的です。戦型を変えて挑戦した永瀬九段の新たなアプローチも興味深い展開だった中で、藤井王位の前に3連敗という結果となりました。それでも“永瀬先生推し”である僕の妻氏はこんな風に言っていました。
「研究パートナーである藤井先生に何度もタイトル戦で挑み跳ね返されても、モチベーションを絶やすことのない永瀬先生に、本当に心打たれるの。ぜひ素晴らしい対局、勝利をつかむことを願いたいな……と」
次戦となる第4局は8月19・20日、福岡県宗像市・宗像ユリックスでの開催が予定されています。藤井王位の6連覇がかかる一戦に注目が集まります。
2)渡辺九段の復帰&“赤黒和服”の女流がカッコいい
7月は様々な棋士・女流棋士の活躍が目立った1カ月でもありました。
第84期A級順位戦(7月17日、東京・将棋会館)で、約121日ぶり(4月10日~6月30日休場)の対局となったのは渡辺明九段です。復帰戦は17日、東京・将棋会館で行われたA級順位戦、佐々木勇気八段戦。いきなりのタフな相手と大一番になったわけですが――佐々木八段に82手で勝利し、見事な復帰戦白星となりました。

