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同級生が今明かす大谷翔平へのホンネ「嫉妬したことはありましたか?」その答えは…花巻東チームメイトは、“高校生の大谷”をどう評価していたか 

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上杉純也

上杉純也Junya Uesugi

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photograph bySankei Shimbun

posted2025/08/08 06:02

同級生が今明かす大谷翔平へのホンネ「嫉妬したことはありましたか?」その答えは…花巻東チームメイトは、“高校生の大谷”をどう評価していたか<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

2012年の岩手大会準決勝で記者に囲まれる大谷翔平

同級生が知る大谷の凄さ「想像以上に努力したのではないか」

――ここで話題をドラフトの話に変えたいのですが、当初はメジャー1本と言っていた大谷選手を北海道日本ハムファイターズが敢然と指名してきました。あの一連の流れはどのように見ていましたか?

小原 僕らはもうメジャーに挑戦すると思っていたので、日本ハムが指名をした時は驚きました。「アメリカへ行くと言っているのになぜ指名したんだろう」と。

――あの時点まではもう本当にメジャーに行くと?

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小原 僕ら同期はメジャーに行くと思っていました。一方で何か僕らができることとかは特にないので、そっとしておくことが思いやりかと思っていました。

――ファイターズは“二刀流に挑戦”というプレゼンをして、見事に入団にこぎつけましたが、プロで本当に二刀流をやれると思いましたか?

小原 当時はプロの世界に入ったらどちらかに絞らなければいけないというのが当たり前だったので、僕はバッターで行くのだろうと思っていました。バッターとしての大谷は早い段階でプロでもアジャストすると思いました。ピッチャーとしての大谷は未知数だったので、「どうなんだろう?」という感じで当時は見ていました。とはいえ、大谷がやらなかったら、今後も誰もできないのだろうという感覚もありました。ピッチャーとしては凄く努力して、ここまでの積み上げで今の「投手・大谷」になったのかなと。スイーパーを投げるようなピッチャーではなかったですし、想像以上に努力したのではないかと思います。

大谷が“花巻東”を選んだ理由

――大谷選手と違う高校に行っていたらと考えたことはありますか?

小原 ありますが、むしろ敵にしなくて良かったなと思います(笑)。一緒にやりたいという気持ちはありました、どこかに。先ほど大谷は県外に行くという話もあったと言いましたが、のちに分かったのは、僕も含めて推薦で花巻東に来るメンバーを聞いて、大谷が「このメンバーなら日本一を狙える」と思って花巻東に来たと聞いています。雄星さん世代は「雄星さんと共に日本一を目指す」という形と伺っていましたが、大谷の場合は僕らがいたから来てくれたと聞いたので、嬉しさと心強さを感じました。《インタビュー第1回第2回も公開中です》

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高校時代の大谷翔平が断言「めちゃくちゃ良いピッチャーだ」東北の好投手とは何者か?「もう1回翔平を甲子園で投げさせてあげたい」花巻東チームメイトの思い
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