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「オオタニの投手復帰にメリットない」アメリカで賛否…大谷翔平は二刀流をやめるべきか? 名物記者もメジャー最強打者も言及「ドジャースの攻撃力が落ちる」
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水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2025/05/30 17:03

大谷翔平の二刀流復活を待望するムードが漂う一方、アメリカでは投手復帰自体に否定的な声も上がっている
ただし同じロサンゼルス・タイムズ紙の記者でも、辛口で知られるベテランコラムニストのビル・プラシュキー氏は同紙の記者座談会形式のポッドキャストの「ドジャース・ディベート」で、「球団は投打の二刀流であるオオタニに10年総額7億ドルの巨額の契約を与えたのだから、投手もやるべき。二刀流をやる前提であれだけ高額なお金を払っている。投げさせるべきだ」と主張。ニューヨーク・ポスト紙の名物コラムニストのジョエル・シャーマン氏も5月28日の米専門テレビ局MLBネットワークの番組で「ドジャースはオオタニに二刀流のユニコーンを続けさせるために7億ドルという巨額を投じた。そして彼自身も、二刀流を成功させる、偉業を成し遂げるという強い思いに駆り立てられている」と語っている。
登板回数、頻度はどうなる?
メッツやヤンキースなどメジャー19年間で通算162勝を挙げた元投手で解説者として活躍しているアル・ライター氏は、大谷が術後初めて打者相手に投げた日にMLBネットワークの番組でこう語った。
「MLBにはこの10年くらいの間にオープナーという役割が浸透してきた。ただもしオオタニがオープナーのような役割をやらず普通の先発投手として投げるとしても、1試合で100球まで投げることはないと思う」と予想し「投手として復帰したとき、45~50球、3イニングくらいまでではないか。普通の先発投手の復帰とは違う。ただ彼はショーマンだ。みんなが彼を見たい」
大谷の二刀流復帰はどうなっていくのか。デーブ・ロバーツ監督やマーク・プライアー投手コーチは時期的にはオールスター明けを目指し、本人がどう感じるかを聞きながら進めていくとしているが、その日がくるまで賛否両論の議論が続きそうだ。

