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「オオタニの投手復帰にメリットない」アメリカで賛否…大谷翔平は二刀流をやめるべきか? 名物記者もメジャー最強打者も言及「ドジャースの攻撃力が落ちる」
posted2025/05/30 17:03

大谷翔平の二刀流復活を待望するムードが漂う一方、アメリカでは投手復帰自体に否定的な声も上がっている
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水次祥子Shoko Mizutsugi
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Getty Images
大谷翔平がいよいよ二刀流復活へ、大きな一歩を踏み出した。
2年前の9月に2度目の右肘手術を受けてから初めて、打者を相手に投球練習。投手としての復帰が見えてきたと、日米が盛り上がっている。
相手監督も“投手オオタニ”に熱視線
打者相手に投げたのは5月25日、遠征先のニューヨーク、シティフィールドだった。メッツ戦開始の4時間以上前にマウンドに立った大谷は、同僚の金慧成(キム・ヘソン)や有望新人のダルトン・ラッシングらを相手に打者5人相当に対して22球を投げ、2奪三振。速球は94~95マイル(約151~153キロ)をコンスタントに出し、最速で97マイル(約156キロ)をマークしたという。投球中にはドジャース関係者だけでなく、メッツ側のダグアウトからも敵将のカルロス・メンドーサ監督やエンゼルス時代の大谷の同僚だったグリフィン・キャニング投手らが乗り出すように見守り、その場の視線を独り占めにしていた。デーブ・ロバーツ監督は「打者としての彼を見過ぎているから、投手としてマウンドに立っている彼を見ると違う感覚になるし、チームみんなに興奮を与えてくれる」と胸を躍らせ、マーク・プライアー投手コーチは「いい状態で、健康そうに見えた。自信をもって投げていたし、持久力も申し分なさそうだった」と目を輝かせた。
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米メディアも、大谷の投手復帰に向けた大きな一歩をトップニュースで伝えた。MLB公式サイトは「興奮に満ちあふれる」とし、FOXスポーツ電子版は「二刀流のユニコーンにとって、術後初めての打者相手の登板は文句なしの大成功だった」と速報。ニューヨーク・ポスト電子版は「ナ・リーグとMLB、そして日本にとって最も重要な球が、日曜のシティフィールドで、試合開始の4時間半前に投げられた」と大谷のこの投球練習の重要性を強調した。
否定派も…なぜ?
しかし、二刀流復活に希望の光が差し華やいだムードが漂う一方、投手復帰自体に否定的な声も上がっている。